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殿様と家来の滑稽な掛け合いで「豊作」 岡山・鏡野の「お田植祭」神事

5/5(金) 19:06配信

山陽新聞デジタル

 平安末期から続くとされ、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「お田植(たうえ)祭」(岡山県重要無形民俗文化財)が5日、鏡野町富西谷の布施神社で開かれた。昔の農村の行事がユーモラスな神事で表現され、大勢の観光客を沸かせた。

 水田に見立てた境内をしの笛の音色で舞う獅子練りで清めた後、牛に扮(ふん)した子どもが肩を組み、田を耕す様子を表した「荒起こし」。「鍬代(くわしろ)」では年配の男性2人が農民を演じ、鍬であぜを築きながら、きせるで一服したり、春の陽気で居眠りしたりと、のどかな風景を再現した。

 見せ場は殿様と家来・福太郎の掛け合い。滑稽な所作で山盛りのご飯を食べさせようとする福太郎と、「殿様が笑えばその年は不作」との言い伝えがあるため、笑いをこらえて固く口を結んだ殿様とのやりとりに会場は盛り上がった。ついに殿様が口を開けたところで、福太郎がパクリと食べてしまい、訪れた人から笑いと拍手が起こった。

 毎年訪れているという男性(87)=鏡野町=は「掛け合いは何度見ても飽きない。今年は豊作に違いない」と話した。