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良き仲間と良き時間。1984年度大学選手権決勝メンバーがレジェンドマッチ。

5/5(金) 8:49配信

ラグビーリパブリック(ラグビーマガジン)

 ラグビーってええな。ライバルってええわ。いつまでも仲間やね。
 5月4日、今年で100回目を迎えた慶應義塾大学と同志社大学の定期戦が秩父宮ラグビー場でおこなわれた。現役チーム同士の対戦は55-40で同志社の勝利。好天にも恵まれ、詰めかけた約4000人のファンが声援を送ったが、その80分以上に、スタンドが沸いた15分1本のゲームがあった。

100回目の定期戦は同志社の勝利。ボンドのつながりで、慶應に55-40!

 小学生同士の試合に始まり、両校の様々なカテゴリーの試合が実施されたこの日。互いのレジェンドたちが集まった試合にファンは喜んだ。1984年度の大学選手権決勝を戦ったメンバーたちが集まったからだ。この試合は昨秋亡くなった平尾誠二氏(同志社大→神戸製鋼/元日本代表)の追悼マッチとされ、試合前には黙祷が捧げられた。

 慶應を率いたのは、当時6-10と惜敗しながらも大健闘したチームの主将だった松永敏宏さん。橋本達矢さん、五所紳一さん、中野忠幸さんのフロントロー、生田久貴さん-浅田武男さんのHB団も揃い、ビジネスの世界での活躍が知られる玉塚元一さんもFLで出場した。
 同志社のメンバーも豪華だった。平尾氏の代わりに12番のジャージーを着た親友の東田哲也さんが主将を務めた。林敏之さん、大八木淳史さんのLOコンビも実現し、バックローにはサントリーの土田雅人さん。児玉耕樹さん-松尾勝博さんのHB団も元気だった。

 試合は5-0で同志社が勝った。50歳を過ぎた選手たちにスピードやキレはなかったが、当時のプレーをイメージした動きが随所に見られ、転がったボールに飛び込む姿からは体に染み込んだものが伝わってきた。
 一方で、いまもラグビーを愛し、若者たちのプレーを応援し続けているのだろう。キックパスを使うシーンもあり、最近のラグビーのトレンドも見られた。頭に体がついていけず、鮮やかなトライは生まれなかったが、満員の国立競技場を興奮させた選手たちの勇姿を思い出す人たちは多かっただろう。

 親友が背負っていた背番号を付けた東田さんは、「せっかくなんで『12』をとなったのですが、平尾になり切れなかった」と笑い、楽しかった時間を振り返った。
「平尾がこの場にいない、酒の場にいない寂しさはあったけど、やっぱりラグビーはいいですね。この年齢になっても勝ちたいし、体がついていかんけど、必死になる。何十年も経ち、同じようなメンバーで戦って(以前と同様接戦の)5-0。慶應は相変わらずしつこかったですねー」
 ラグビーってええな。ライバルってええわ。いつまでも仲間やね。