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ホノルル空港改名 オバマ前大統領にも影響を与えた日系議員・イノウエ氏とは

AbemaTIMES 5/5(金) 11:17配信

(C)AbemaTV

 日本人の海外旅行先としても大定番のアメリカ・ハワイだが、その玄関口「ホノルル国際空港」の名称が「ダニエル・K・イノウエ国際空港」に変更された。

 アメリカ・ニューヨークにある「ジョン・F・ケネディ国際空港」や高知にある「高知龍馬空港」など、偉人の名前になっている空港は世界に多数あるが、ホノルル国際空港もイノウエ氏の死去から5年たった今年、空港の発展と整備に尽力したとして名前が変更された。

 日本名「井上建」のダニエル・K・イノウエ氏は1924年ホノルル生まれの日系2世。ハワイ大学で外科医を目指していたが、日系人が敵国人だと宣言されていた10代のときに米国軍に志願。第2次世界大戦では米陸軍日系人部隊に所属しヨーロッパ戦線で右腕を失った。1959年にはハワイ州から下院に当選し、日系人初の連邦議員となった。生前は米大統領継承順位第3位にまでのぼりつめ、2012年に88歳で他界。ハワイ出身でもあるオバマ前大統領が政治を志すにあたり、大きな影響を与えた人物としても知られている。

 現地メディアによると4月27日には正式名称が変更されていたという。しかしTwitter上でも「なぜ、名称変更の発表がこんなに地味なのか。知らない人が多いから、みんなまだホノルル国際空港と呼んでいる」と驚きの声。日本航空(JAL)や全日空(ANA)の広報担当者でさえ「報道で初めて知った」としている。憶測と前置きした上でタレント・パックンは「イノウエ氏は民主党員で、今は共和党のトランプ政権だから式典などを催さずに変更したのでは」と話した。

 アメリカ政治に詳しい上智大学教授の前嶋和弘氏は「イノウエ氏は敬愛されていて、日系アメリカ人の代名詞のような人。とても温厚で、日本人のイメージとも合っている。改名は、むしろ遅いほうかもしれない」「政界だけではなく財界でも日米関係の大きな橋で、彼を通して誰かを紹介してもらう、というのが標準だった。1990年代から亡くなるまで彼がいなかったら日米関係は動かなかった」と説明した。

 そんなイノウエ氏だが亡くなる直前まで毎年のように日本を訪問。日米関係の発展に力をいれた。昨年、安倍首相がハワイを訪問した際には、その功績を称えてイノウエ氏の墓に花を手向けていた。

 2012年に行われたイノウエ氏の葬儀でオバマ前大統領は「私は彼から大きな希望をもらった。彼がいなければ私は公職に就こうとは思わなかったかもしれません」と偲んだ。今後も空港のアルファベット表記は「HNL」のままだが、今回の名称変更で改めて、その偉大さが知れ渡ったといえそうだ。

(AbemaTV/AbemaPrimeより)

最終更新:5/5(金) 11:17

AbemaTIMES