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“お母さん”のお昼ご飯でヴァンラーレ快進撃

デーリー東北新聞社 5/5(金) 10:30配信

 快進撃の裏に、愛情たっぷりのお昼ご飯あり―。開幕から好調を維持し、現在6勝1敗で第1ステージ首位に立つ日本フットボールリーグ(JFL)のヴァンラーレ八戸イレブンを、食事面で支えている女性3人がいる。青森県八戸市ダイハツスタジアムがある市川上町内会の木村すず子さん(70)、木村淳さん(60)、石田京子さん(57)だ。練習日のお昼、選手に愛情のこもったご飯を提供。チームの“お母さん”として、J3昇格を後押しする。

 ほとんどの選手が仕事とサッカーを掛け持ちしており、午前の練習を終えると仕事に向かう選手が多い。アスリートにとっては食事はコンディションづくりに不可欠な要素で、「昼食を簡単に済ませてほしくない」という柱谷哲二監督の思いを受けたチームが、ホーム戦で軽食を販売していた同町内会に提案、今年1月中旬ごろから始まった。

 練習の日、3人は午前8時半ごろからスタジアムの一室で調理を始める。献立を考えている淳さんは「タンパク質が取れて、野菜もたくさん食べられるように」と毎日工夫を凝らす。

 練習日だった5月1日。午前11時を過ぎると、練習を終えた選手たちが次々に調理室にやって来た。「おかえりなさい」と声を掛け、料理を手渡す3人に、選手は「いただきます」などと応え、会話が弾む。石田さんは「逆にパワーをもらっている」とにっこり。

 この日はタマネギとキノコがたっぷり入った豚丼の目玉焼き乗せがメイン料理。デザートにリンゴも用意し、選手に好評だった。

 栄養バランスの取れた昼食が用意されるようになった効果は大きく、柱谷監督は「野菜や果物がたくさんの、本当においしい食事を作ってくれる。“3人娘”には感謝しかない」。食事を取る選手たちも和やかな雰囲気で、須藤貴郁主将は「食事の時間をつくってもらったことで、チーム内のコミュニケーションも増えた」と強調する。

 3人にとって、選手は「子どもや孫のような存在」であり、元気の源。昼食を出せなくなるといけないから―と自身の体調管理にも力を入れるほどだ。

 すず子さんは「チームが勝ってくれることが本当にうれしい。続けられる限り頑張って支えたい」と親心をのぞかせた。

デーリー東北新聞社

最終更新:5/5(金) 10:43

デーリー東北新聞社