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分断は誰が作るのかーアメリカでトランプ支持の知識層と話す

BUSINESS INSIDER JAPAN 5/5(金) 21:10配信

3月21日~27日の1週間、内閣府・内閣官房の有識者派遣企画で1週間、訪米した。私を含め4人の専門家&研究者のグループで、テキサス州(ヒューストンとサンアントニオ)とフロリダ州(マイアミ)をまわった。訪問先はいずれも、日本人になじみの深い都市ではないが、政治経済的な影響力は大きい。全米で急増している。ヒスパニック系が特に多い地域でもあった。これらの人々と日本との友好関係を築く「文化外交」が訪米の主目的である。

日本を知ってもらうための発信という訪米目的に加え、南部アメリカの主要都市の人たちが、今のアメリカをどう見ているのか直接聞いてみたかった。テキサスもフロリダも「赤い州」。だが訪問する都市には大学や高度な産業が集積しており「青い街」もある。経済発展に取り残されたがゆえのトランプ支持者が集まる地域ではない。ヒスパニック系の移民も多い。そういう地域の人々は、今のアメリカをどう見ているのか。

食事の時は周囲に気を配る

すでにメディアで伝えられている、トランプ政権の外交政策への不安・不満の声を聞くこともあった。アメリカが国を閉ざしつつある中、日本は自らの役割をどう考えるのか、という質問を複数の会場で耳にした。また、トランプ大統領の女性や外国人への差別発言へのいら立ちを訴える人も少なくなかった。リベラル系と思しき大学教授から、トランプ支持者を生んだ経済格差の問題について聞く場面もあった。これらは私にとって直感的に理解し、共感できる意見だった。

より興味深かったのは、トランプを支持しているわけではないが、不支持とも言わない人たちの話だ。

ある人は、共和党に政権を取り戻すことの重要性は、トランプ大統領の極端な政策の問題を上回ると語った。別の人は「彼の言っていることはひどいが、まあ、仕方ない。私たちの国の大統領なのだから」と言う。またある人は「自分は今、仕事が忙しいからよかった。(トランプの政策を巡る)日々の騒ぎにあまり心を乱されずにすむから。いずれにしても、あと4年だ」と話していた。職業も人種もばらばらの彼らに共通するのは、トランプに2期目はないだろう、という思いだ。

また、直に話を聞いてわかったのは「ヒラリー嫌い」が根強いことだった。ある大学の教授は、食事の席でヒラリー・クリントンが「いかにひどいか」語った。隣の席にいた別の教授は何も言わずに首を振っていたが、こちらは多分、ヒラリー支持。どちらも自身が移民一世であり、博士号を持ち大学に正規の職を得ている。

こうした会話から、経済的に恵まれていない中間層だけがトランプ支持者の主流を形成している、という見方が一面的であるとわかる。別の街で話をした若い女性は中南米からの移民一世。選挙ではヒラリーを支持したが「彼女では勝てなかった。人々の気持ちをつかむことができなかったから」と冷静な見方を示した。

今回、私たちが交流した人たちは、テーブルを囲んで食事をする時は、周囲に気を配っており、トランプを支持するか否かで大議論になることはなかった。誰かが明らかにトランプ支持/不支持の意見を言うと、もっとその話をしたい人は会話に加わり、そうでない人は笑顔で口をつぐむ。

そんな中で印象的だったのは、マイアミ総領事館のレセプションで出会ったある女性だ。彼女もまた研究者で専門は国際関係、移民政策にも詳しい。

「今回の選挙で親しい友人を2~3人なくした」と言う。本人の話によれば、友人たちは民主党支持者。選挙期間中に「どちらを支持するか」と聞かれ「私は共和党支持だってことはわかっているはずなのに、トランプと答えると、相手が怒ってしまい話ができなかった」

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最終更新:5/5(金) 21:10

BUSINESS INSIDER JAPAN