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【WEC】トヨタ村田氏「スパで勝ちたい。ここで勝って選手権をリードするのが目標」/スパ1日目

5/5(金) 16:32配信

motorsport.com 日本版

 5月4日より開幕したWEC(世界耐久選手権)第2戦スパ6時間レース。1日目には、フリー走行が2セッション行われた。

WECスパ戦フリー走行2回目のリザルトはこちら

 今回トヨタ陣営は、ル・マン24時間レースに向けて3台体制でスパに挑む。それぞれのエアロパッケージは、7・8号車は開幕戦シルバーストンに引き続きハイダウンフォース仕様、9号車のみがローダウンフォース仕様を装着するという。トヨタのパワーユニット開発総責任者である村田久武は、今回のパッケージの作戦について次のように語った。

「7号車、8号車をハイダウンフォース仕様にして持って来たのは、やはりスパで勝ちたいからです。ル・マンに向けてローダウンフォース仕様(のエアロを投入しなければ)と言うけれど、まずここスパで勝って選手権をリードしたいですからね。ここに来る前にシミュレーションをしたんですが、やっぱりスパではハイダウンフォース仕様の方が速いんです。ル・マン向けには9号車をローダウンフォース仕様にして来たので、それで色々試します。でも、両者はそれほど差がないと思います」

 スパ1日目でトップタイムを記録したのは、TOYOTA GAZOO RacingのTS050ハイブリッド7号車をドライブした小林可夢偉だった。村田はスパ1日目について次のように言及した。

「可夢偉がトップタイムを出しましたが、本当に良い走りをしていました。予選シミュレーションという声もありましたが、それはやっていません。というか、彼がベストタイムを出したときに(燃料)は満タンだったんです。ですから重量は重かったんですが、彼はすんなりとタイムを出してきました。タイヤが新しかったという点は助けになったと思いますが、それにしても速かったですね。彼だって(初めに)チームに来たときには今のように速くありませんでした。去年のル・マン辺りから非常に速くなった。F1で走った経験も活きているかと思いますが」

「その可夢偉が面白いことを言っていました。今のWECは全力疾走しながらテトリスをやっているようなものだって。昔の耐久レースとちがって本当にスプリントのレースで、その上クルマには様々なファンクションが備えられていて、コースの条件や天候の変化、走行距離の変化によってそのファンクションを変えながら走らなければいけない。エンジニアと常に無線で話しながらステアリング上のボタンやスイッチを操作しながらクルマを最適の状態に持っていく。感覚で走りながら前頭葉も使わなければいけない。なかなか出来ることじゃないですよ。可夢偉も(中嶋)一貴も、本当に良くやっています」

 トヨタ9号車は今回が初めてのレースになる。そのクルーであるルーキーの国本雄資は、トヨタ陣営に選出された3人目の日本人ドライバーであるため注目の的となっているが、村田は国本をどのように見ているのだろうか。

「国本はこれからだと思います」と村田は言う。

「日本のレースを見ていても最初から速いんじゃなくて、レース毎に速くなっていくタイプのドライバーだと思う。ここスパはコースが初めてだったので、そこで他のドライバーと差がついたんでしょう。でも、1秒差ぐらいまで来ていますから大丈夫でしょう。明日、明後日と速くなっていくと思います」

 一方、前回の開幕戦シルバーストンで大クラッシュを喫した7号車トヨタのホセ・マリア・ロペス。脊椎にダメージを負ったロペスは、FIAの医療責任者及びチームの専属医の判断により、ル・マン24時間レースに万全の形で出走するためにも、今回のレースを欠場することを決めた。

 ロペス本人も今回のスパでの走行を楽しみにしていたため、残念だというコメントを残しているが、村田もロペスの欠場を気にかけている様子だ。

「ロペスはスパを休みましたが、ル・マンに向けてちょっと痛いですね。シルバーストンでレース出来なかった分をここで何とかしてと思っていたんですが、ここで走れないといきなりル・マンですからね。痛いですよ」

 WEC第2戦スパ6時間レースのフリー走行3回目は、日本時間本日(5月5日)の17時25分よりスタートする。