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【ブラジル】労働者の2割が間接雇用 建設業、低賃金帯で高い割合

サンパウロ新聞 5/5(金) 2:46配信

 ブラジル地理統計院(IBGE)が26日に公表した調査結果は、2015年にはブラジル国内の民間部門には5170万人の被雇用者(家事労働者を含む)がいたが、これの2割近く(18.9%)に相当する980万人は直接雇用ではなく、「派遣」などといった間接雇用労働者だったことを示している。調査によれば、この間接雇用労働者全体の30.4%は仲介業者を通した雇用で、64.7%は個人の仲介による雇用だった。

 なお、同日付で伝えた伯メディアによると同調査のコーディネーターは「このデータの中には(間接雇用には当たらない)外部委託(アウトソーシング)の労働者が含まれている可能性があるが、その数を明確にすることはできない。調査対象には直接雇用か間接雇用かを尋ねただけだ。そのため、この調査は外部委託の労働者を識別するための十分な要素を持っていない」と補足説明している。

 IBGEによれば、産業別に見た場合、間接雇用労働者の割合が最も大きかったのは建設業だ。15年には、約400万人の建設業の労働者全体の28.3%が第三者を介した間接雇用だった。民間の労働者全体の半数近く、48.1%を占めるサービス業では20.6%が間接雇用で、建設業に次いでその割合が大きかった。民間の労働者全体の16.1%に相当する830万人を抱えていた工業における間接雇用のシェアは17.9%、そして商業では被雇用者1070万人のうちの16.9%が間接雇用だった。また、農業における間接雇用の割合は被雇用者360万人のうちの5.1%と、他の産業に比べて大幅に低かった。

 給与帯で見ると、月給0.5~1.0最低賃金(394~788レアル)で働いている労働者の中では20.0%が、また、1.0~2.0最低賃金で働いている労働者の中では19.6%が、間接雇用だった。間接雇用の割合が17.2%と最も小さかったのは月給が5.0最低賃金を超える層だった。

 今回の調査の結果はさらに、民間部門の被雇用者のうち20万5000人は報酬をまったく受け取っていなかったということをも示している。これについてIBGEは、これらの被雇用者の多くは雇用主の家族で、雇用関係にあるにもかかわらず直接給与を受け取っていない人達だと解釈している。

 また、民間部門の被雇用者の58.6%は雇用主からいかなる食費補助も受け取っておらず、51.0%はいかなる福利厚生(非金銭報酬)も受けていなかったという実態も同調査で明らかになった。

◆労働条件が約束と違う、800万人が「不満」

 現在(調査当時)の職の満足度については、民間部門の被雇用者5170万人の60.1%(3100万人)は給与及び賞与の水準に関して「満足」もしくは「非常に満足」していると答えた。IBGEは、特に年齢50歳以上の白人男性の間で満足度が高かったとしている。また、労働条件に関しては5170万人の16.1%、832万4000人が「不満」もしくは「やや満足」と回答。実際の労働条件は職に就く際に雇用主側が約束した条件よりも悪いとの認識を示した。労働者全体の6.2%は勤務時間が事前の合意よりも長いとしており、4.3%は報酬が事前の合意よりも少ないと訴えている。

 なお、事前に合意があった労働条件に関する満足度には大卒者と非大卒者の間で開きがある。満足していると回答した人の割合は、大卒者では83.5%、非大卒者では70.1%だった。また、人種もしくは肌の色で分けた場合は、白人では79.8%、黒人・褐色人では74.4%が「満足」と回答。性別では、満足しているとした人の割合は男性77.3%、女性76.4%という結果だった。

サンパウロ新聞

最終更新:5/5(金) 2:46

サンパウロ新聞