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北朝鮮「中国はレッドゾーンを越えた」非難、中国「核開発は友好条約違反」反撃

5/5(金) 7:05配信

ハンギョレ新聞

両国舌戦が危険水位に上り詰める 労働新聞「米国に従い制裁ゲーム」 環球時報「軍事衝突の危険高める」

 最近、北朝鮮に対する圧迫共助に乗り出した中国を狙って、北朝鮮が「朝中関係の“レッドゾーン”を越えている」として露骨な非難を浴びせた。これに対抗して中国側は「北朝鮮の核開発は“中朝友好協力相互援助条約”違反だ」と反撃を加えるなど、朝中間の舌戦が危険水位に上り詰めている。

 北朝鮮労働党の機関紙である労働新聞は4日付で「朝中関係の柱を外してしまうような無謀な言動をこれ以上してはならない」というタイトルの個人名義論評を6面トップに掲げた。前日夜に官営の朝鮮中央通信が伝えた論評を、党の公式立場を伝えるメディアに再掲したのだ。

 新聞は論評で「最近我々の核保有をに対する反共和国制裁と軍事的圧迫騒動が限界を越えていることに対する内外の憂慮は非常に深刻だ」として「米国が騒がしく叫び立てる脅威恐喝と戦争の轟音に心臓が縮んだためなのか、図体の大きい隣国から事理と分別を失った言動が連日溢れでており、現事態を一層の緊張局面に追い込んでいる」と主張した。

 また、新聞は「朝鮮と中国は地政学的に密接に関連した隣国であるだけでなく、共同の偉業のための闘争の道で赤い血で旗を染めた戦友の国であり兄弟の国」として「破廉恥にも米国の叫ぶ『国際社会の一致した見解』と言葉に黙って従い我々を犯罪者に追い立てて残酷な制裁ゲームに没頭することは、朝中関係の根本を否定し親善の崇高な伝統を抹殺しようとする容認できない妄動」と非難した。

 新聞はさらに「何人も国家の存立と発展のための我々の核保有路線を絶対に変化させることも揺さぶることもできず、朝中親善がいくら大切なものだと言っても、命と同じ核との対等交換をしてまでもの乞いする我々ではないということをはっきり分からなければならない」として「朝中関係の“レッドゾーン”を越えたのは、我々ではなく中国」と強調した。

 これに先立って朝鮮中央通信は先月21日と2月23日にも、それぞれ中国を批判する内容の個人名義論評を伝えたことがある。だが当時は、中国を直接名指しして論じることはせず、「周辺国」とか「大国ともあろう国」などと婉曲に表現した。韓国統一部の当局者は「北朝鮮が中国を直接名指しして非難したことはきわめて異例」とし「ただし北朝鮮が外務省など公式機構次元ではなく個人名義の論評形式を取ったことは、非難の強度を調節するためと見られる」と話した。

 これに対して耿爽中国外交部報道官は4日の定例ブリーフィングで「中国側は朝鮮半島の核問題に対する立場は一貫して明確であり、(北)朝鮮と中国の善隣友好関係の発展に対する立場も一貫して明確だ」とし、「長い間中国は、客観的かつ公正な立場をもって状況の是非曲直により関連問題を判断して処理した」と反論した。

 北朝鮮の激しい反応に対し、中国側からは北朝鮮との関係設定に対する根本的疑問を提起する声まで上がっている。中国の党機関紙である人民日報の姉妹紙の環球時報は4日付社説で、北朝鮮の核開発は「中朝友好協力相互援助条約」に違反したものと主張した。新聞は「条約は侵略には決然として反対しているが、(北)朝鮮はかたくなに核兵器を開発し国連安全保障理事会(安保理)決議に違反し、朝米間の軍事衝突リスクを高めた。こうした状況は、条約締結時(1961年)には予想できなかっただけでなく、2001年に行われた最後の延長時とも大きく異なる」として、事実上条約の再検討を促した。

 20年毎に延長すると定めているこの条約は、1981年と2001年の2度にわたり自動延長され、現在は2021年まで効力を持っている。この条約は2条で、朝中間有事の際の自動軍事介入を保障しており、事実上の同盟条約と解釈されてきた。社説の主張するとおり、条約が2021年に延長されずに廃棄されるならば、朝鮮半島有事時に中国が北朝鮮を支援するための軍事介入ができないこともあるという話だ。

北京/キム・ウェヒョン特派員、チョン・インファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )