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[社説]「慰安婦白書」も出せない恥ずかしい韓国政府

5/5(金) 6:33配信

ハンギョレ新聞

 女性家族部が4日「慰安婦被害者問題に対する総合報告書」を政府の「白書」ではなく民間の「研究報告書」の形で公開した。25年ぶりに出された政府次元の報告書であることに加えて、慰安婦問題と関連して、その間に蓄積された議論を歴史学・外交学・社会学などの側面からあまねく盛り込んだので意味深い事業になる筈だった。だが、2015年の「12・28韓日慰安婦合意」以後、日本政府の顔色ばかり伺ってきた韓国政府が「白書」の形式を放棄した結果、報告書は発刊されるやいなや論議に包まれた。

 2014年8月、政府は光復(解放)70周年、韓日国交正常化50周年になる年を記念して、2015年末に「慰安婦白書」を発刊すると野心満々で明らかにした。日本の安倍政権がその年の6月に河野談話に対する検証報告書を出したことに対し、正面対抗する性格もあった。そうした政府の態度は、12・28合意発表以後に180度変わった。国民大学日本学研究所と成均館大学東アジア歴史研究所の研究陣は、すでにその年末に報告書草案を提出したが、政府は「発刊形態を検討中だ」 「研究陣と意見が異なり白書とすることは難しい」という話をこそこそと流した。英語、日本語、中国語への翻訳計画は事実上取り消した。

 内容と公開の時点も問題だ。報告書が12・28合意の限界を指摘しているにもかかわらず「実現の可能性が低い“法的解決”ではなく“政治的解決”を選んだ結果」や「慰安婦問題で対立してきた韓日関係の新たな局面」と叙述したことは、被害当事者と大多数の国民が反発する合意に免罪符を与えたものと見ざるをえない。主要大統領候補らがほとんど再協議の意向を明らかにしているのに、選挙まで1週間も残っていない時点に電撃公開したのも“既成事実化”に近い。女性家族部は、すでに慰安婦記録物のユネスコ登載支援予算を中断するなど、関連事業を一貫して縮小してきた。被害者に謝罪の手紙を書くつもりは「毛頭ない」として、10億円は絶対に賠償金ではないと言う日本に、「合意の精神に反する」と問い詰めるどころか、当然にすべきことさえしない韓国政府が恥ずかしいばかりだ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)