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沸く「北前船の里」 日本遺産効果、観光客が続々

5/5(金) 1:25配信

北國新聞社

 「北前船寄港地・船主集落」の一つとして日本遺産に認定された加賀市の橋立地区が「日本遺産効果」に沸いている。市によると、先月28日の認定以降、船主の屋敷が残る「北前船の里資料館」の入場者が4日までの前年同期の約5割増となった。同日に橋立町で開かれた「北前船の里まつり」(北國新聞社後援)も家族連れなどでにぎわい、住民は北前船文化の発信によるさらなる地域活性化に期待を込めた。

 北前船の里まつりは今年で12回目となり、橋立町の北前船の里まちなか広場をメイン会場に開催された。宮元陸市長や谷本直人市議会議長が住民や観光客に、日本遺産認定を祝うまんじゅう500個を配った。

 観光ボランティア「橋立さわやかガイド」による「まちなみウオーク」には約30人が参加した。特別公開された国重要文化財の住宅「忠谷家(ちゅうやけ)」、映画「蜜のあわれ」の撮影に使われた旧増田家など重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)を巡り、江戸時代から明治時代にかけて栄華を誇った町並みに見入った。

 町内の随所で見られる高さ4、5メートルの石垣には、北前船で運んだ笏谷石(しゃくだにいし)が使われている。高岡市から家族と訪れた会社員林芳信さん(60)は「初めて来たが、豪華な建物や石垣が残っていて驚いた。見る場所が多くて良かった」と話した。

 北前船の船頭衆が北海道から伝えた山中節を、加賀市内の愛好者4人が披露した。住民が太鼓演奏を繰り広げたほか、茶会なども開かれた。

 北前船の里資料館駐車場には、県内ナンバーをはじめ、富山や横浜、新潟のナンバーも多く見られ、加賀橋立まちなみ保存会の小餅谷幸博事務局長(67)は「住民が一体となって地域の宝を再認識する機会になった。この効果を持続させたい」と期待を込めた。

北國新聞社

最終更新:5/5(金) 1:25
北國新聞社