ここから本文です

難病「色素性乾皮症」の孫の言葉を詩集に 富士宮・清さん

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 5/6(土) 8:20配信

 富士宮市西山の清文子さん(75)が、国指定難病の色素性乾皮症(XP)と闘う孫・麟太郎さん(13)=富士市=の日常の言葉を書きつづった詩集「りんくんのうた」を出版した。麟太郎さんの本を出すのは7年ぶりで2回目。「病気が進行し、聴力などが低下しながらも、明るく過ごす姿を知ってほしい」と願いを込めた。

 麟太郎さんは週末などを文子さん宅で過ごすことが多いという。日光に当たると皮膚がんになる確率が極めて高く、屋外での活動が制限されているため、日没後や夜明け前に文子さんや夫の利男さん(78)と公園や散歩に出かけるなどしている。

 詩集は、文子さんが書き留めた麟太郎さんの小学生時代の言葉を中心につづった。初めて補聴器を付けて外で遊んだ日に、川、鳥、葉っぱの音と動きを見聞きした麟太郎さんが「たのしいっていっているね」と話したエピソードや、利男さんら家族とのやりとりなどを優しく温かみのある言葉で表現している。

 ただ、麟太郎さんの病気は進行している。聴力は年々失われ、「数年後にはほとんど聞こえなくなる可能性がある」と医師に告げられた。足の力も弱くなり、大好きな自転車にも乗れなくなった。文子さんは「りん君は『できない』とは決して言わず、『今できること』を考えて工夫している。読み聞かせできる間に出版したかった」と詩集に込めた思いを語る。

 詩集は麟太郎さんのお気に入りで、「りん君の本、読んで」と一日に何度も頼まれることもある。文子さんが読み聞かせを始めると、麟太郎さんは食い入るように詩集を見詰めるという。文子さんは「りん君が気に入ってくれて良かった。1日でも早く、治療法が見つかってほしい」と願う。

 詩集は1部600円。問い合わせは清文子さん<電0544(65)1789>へ。



 <メモ>色素性乾皮症(XP) 紫外線によるDNAの損傷を修復する仕組みが正確に作動しない高発がん性遺伝病。日本国内では2.2万人に1人の頻度で発症し、患者数は500人前後と推定されるが、根本的な治療法は確立されていない。

静岡新聞社

最終更新:5/6(土) 13:42

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS