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14歳の「せんせい」藤井聡太四段が小学生に初指導!17連勝へ「原点回帰」

スポーツ報知 5/7(日) 6:03配信

 将棋の史上最年少棋士でデビュー16連勝中の藤井聡太四段(14)が6日、愛知県岡崎市で初めての指導を行った。同県瀬戸市在住の藤井四段にとっては地元凱旋。小学生89人を相手に同時に指す指導対局「多面指し」で交流。快進撃で一躍時の人となっているが、人生初の先生役を終えて「自分が将棋を始めた頃を思い出して原点回帰しました」と語り、17連勝に気を引き締めた。

 スーツにスニーカーを合わせた姿が初々しい先生だった。憧れの視線を送る89人の小学生に囲まれた藤井四段は腰をかがめ、一人一人に優しく語り掛けた。「自分が将棋を始めた頃を思い出して、原点回帰できました」。ハニカミ屋の14歳は、いつも以上にニコニコだった。

 「時の人」の地元凱旋に、集まった報道陣は16社50人。8台のテレビカメラが一挙手一投足を追った。7日に開催される「岡崎将棋まつり」の前日イベントとして行われた子供教室で「指導」に初挑戦。過去、自ら育った将棋教室などで年下相手に指導を行ったことは当然あるが、公の場では初めてのこと。豊島将之八段(27)、室谷由紀女流二段(24)ら計10人の棋士の一員として、ちびっこ相手に盤を挟んだ。市によると、市内在住の小学生を対象に50人の参加者を募集したが、申し込みが殺到。急きょ会場を変更して89人全員を受け入れた。

 棋士10人が89枚の将棋盤を周回しながら一手ずつ指していく「多面指し」での指導。二枚落ち(飛車と角行なしで指し始めるハンデ)のため、腕自慢の子が棋士側を負かすケースもあった。無敵の藤井四段に「負けました」と言わしめたアマ7級の小学6年生・坂井悠人君(11)は「藤井さんと羽生さんが憧れです。3年後に藤井さんみたいになれるとは思えないですけど…いつか自分も棋士になりたいです」と瞳を輝かせた。女流棋士になるのが夢という小学2年の金澤美希さん(7)は「14歳だけど、もっとお兄さんに見えました!」と感激の様子だった。

 終了後、藤井四段は「初めての経験でしたが、みんなしっかり指して感心いたしました。普及は大切な仕事。地元の子供たちを相手に指せ、とてもうれしく思います」と先生らしい受け答え。さらに「今日をきっかけに将棋を好きになって、棋士を目指してくれたらうれしいです」と後継者の出現にも期待を寄せた。

 小学校低学年までは藤井四段も多面指しの指導を受けていた。師匠の杉本昌隆七段(48)は「負けると大泣きして、勝負根性の塊のような子でしたよ」と振り返る。「神の子」本人も「棋士の先生に教われる機会はなかなかないので勉強になりました」と当時の記憶を大切にしている。

 12日にはデビュー17連勝を懸け、奨励会時代の幹事(指導係)だった西川和宏六段(31)との一局に臨む。

 「恩返ししたいです」。将棋界における「恩返し」とは「師匠あるいは世話になった先輩に勝つこと」を意味している。(北野 新太)

最終更新:5/7(日) 6:03

スポーツ報知