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稀勢の里、夏場所「出るつもりだから」異例の出稽古で本格始動

スポーツ報知 5/7(日) 6:04配信

 左上腕などの負傷で夏場所(14日初日・両国国技館)出場の可否が注目されていた横綱・稀勢の里(30)=田子ノ浦=が6日、「出るつもりでやっている」と出場の意向を示した。この日午前に東京・墨田区の九重部屋へ異例の出稽古を行い、回復優先で回避していた関取衆との稽古を解禁。午後は都内のホテルでの横綱昇進披露宴で、新たな三つぞろいの化粧まわしを披露するなど、1937年夏場所の双葉山以来、80年ぶり4人目の初Vからの3連覇へ決意を新たにした。

 出て当然という口調だった。横綱昇進披露宴前の会見で、稀勢の里は出場の意思をはっきりと口にした。「今日の稽古の状況、内容だったら問題ない。場所前の稽古をやっているのは出るつもりだから」。春場所で痛めた左上腕、左大胸筋の回復が遅れ、休場が危惧されていたが図らずも否定する形に。午前中の行動が横綱の言動を裏づけていた。

 前日(5日)に急きょ九重部屋へ連絡を入れて、異例の出稽古に出た。1日の番付発表以降は、もっぱら三段目力士が相手。関取衆相手の稽古は8日から予定していた。だが、思った以上に状態が上向き前倒し。「内容は非常に良かった。(左腕も)いい状態だったと思いますよ」。幕内・千代大龍(28)、十両・千代皇(25)=ともに九重=を指名し16番。得意の左の威力はベストとは言えないが、今場所前初めて関取衆と稽古をした。確実に感触を取り戻しつつある。

 横綱昇進披露宴には日本相撲協会関係者や、後援会など約1500人が集まり和製横綱を祝福。お披露目された後援者から贈られた新しい3組の三つぞろいも、稀勢の里“仕様”。出場の決意を後押ししていた。

 初めて土俵入りを披露した1月末の明治神宮奉納土俵入りでは、自前のものを用意できず初代・若乃花のものを借りた。その際、デザインされた図柄が生地にピタリと縫いつけられていない工夫に感服。端を浮かせてあることで、土俵入りで腰を落とした際にも図柄がきれいに見えた。気に入った横綱は「自分のも、こうしてください」と要望。「稀」の象形文字という鳥と蛇のような生き物の羽を“土俵の鬼”仕様にしてもらった。

 自らのこだわりと後援者の思いがこもった化粧まわしをしっかり受け取った。もう、休むわけにはいかなくなる。「感謝の気持ちを忘れずに。いい報告ができるように精進します」。初日まで残り7日間。本場所の土俵に上がる姿が最大の恩返しになる。(秦 雄太郎)

最終更新:5/7(日) 6:04

スポーツ報知