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極楽浄土へ向かう一行きらびやか 岡山・瀬戸内の弘法寺で「踟供養」

山陽新聞デジタル 5/6(土) 8:10配信

 岡山県瀬戸内市牛窓町千手の弘法寺で5日、奈良時代の伝説の尼僧・中将姫が極楽浄土へ向かう様子を演じる「踟(ねり)供養」(岡山県重要無形民俗文化財)が営まれた。

 観音や地蔵の面を着けた住民や稚児ら約70人のきらびやかな一行が境内の遍明院を出発。約300メートルの順路の折り返し点に当たる広場で、導師の黒井泰然名誉住職から中将姫像を受け取った後、阿弥陀(あみだ)如来像の被仏(かぶりぼとけ、県重要文化財)が待つ“極楽浄土”に見立てた同院へと戻った。

 夫婦で訪れた岡山市の男性(73)は「古式ゆたかな形式で行われ、厳かで見応えがある」と感心していた。

 弘法寺の踟供養は鎌倉時代に始まったとされ、奈良県の当麻寺、久米南町の誕生寺とともに「日本三大ねり供養」に数えられる。阿弥陀如来像が極楽浄土で迎える様式が全国で唯一現存し、昨年3月に国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選定された。今年から調査記録作成事業(3カ年)も始まった。

最終更新:5/6(土) 8:10

山陽新聞デジタル