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ライフオーガナイザーに聞く 年齢に応じた片付けのポイント

5/6(土) 12:01配信

ベネッセ 教育情報サイト

ライフオーガナイザーの鈴木尚子さんに、親子で取り組む片付けのポイントについて伺います。今回は、年齢に応じた片付けのポイント、子どもが片付けから学ぶことについて取り上げます。

片付けは、何歳からでも身に付く!

「片付けは、何歳までにできるようになっているべきですか?」とよく聞かれますが、「何歳からでも大丈夫です!」と自信を持って答えています。実は私自身、片付けが非常に苦手で、片付けられるようになったのは30歳過ぎ、今も母や祖母に「あなたがその仕事をねえ……」と、しみじみと言われるほどですから(笑)。ただし、片付けはできるだけ早めに習慣化されているほど、楽に身に付くのも事実です。

◆就学前 : 「きれい」の感覚を身に付ける
意思の疎通ができ、物をつかんだり離したりできるようになる1歳半頃が、片付けのスタート地点といえます。「使ったおもちゃをナイナイしようね」と、箱におもちゃを1つ、ぽとんと投げ込んでもらう。それが片付けの第一歩になります。3歳くらいまでは保護者がお手本を見せて、一緒に片付けてあげてください。1つでも片付けられたら「よくできたね!」「えらいね!」と声をかけてあげましょう。片付くと気持ちがよい!という感覚を、この時期に覚えられえるとよいですね。

◆就学前後~小学校 : 「自分のことは自分で」を目指して
少しずつ、自分の身の回りのことができるようになっていく時期。翌日の時間割に合わせて教科書やノートをそろえることも、自分でできるようになっていきます。同時に、家の中でも自分のスペースは自分で管理できるよう、前回(http://benesse.jp/kyouiku/201502/20150210-2.html)紹介した3つのステップを踏んで、片付けやすい環境づくりをしてあげましょう。

また、このころは子どもの個性もかなりはっきりしてきているので、保護者のやり方を押し付けないことが大切です。たとえば現在6年生になるうちの長男は、物をしまうのが苦手で、理性より感覚で動くタイプなので、手間のいらないざっくり収納が向いています。一方、1年生の妹は、小さいころから言われなくても「出したらしまう」タイプで、取り出しやすいよう、引き出しの中もきれいに仕切る収納が好き。子どもの性格を見極めて、サポートしてあげてください。

自分で片付けられるようになってきたら、保護者は徐々に「手」を出すより、「目」をかけるようにしてあげて。たとえば、「最近ちょっと散らかってきたけど、一緒にまた『いる』『いらない』をやってみようか」などとアドバイスし、どうすればもっと片付けやすくなるか、子どもに考えてもらうようにしていきます。

◆思春期以降 : 口も手も出さないけれど、心は離さずに
「もう5年生なのに」「中学生なのに片付けられない!」と感じている場合は、できて当然とは思わず、環境作りをやり直す必要があります。片付けをすることの意味についても、もう一度子どもに伝えることが大切でしょう。

何を言っても聞かないような状態であれば、「何か手を貸せることはある?」「片付ける手伝いが欲しい時は言ってね」とだけ伝えて、待つしかないと思います。「片付けない」ことがストライキのような反抗の手段になっている場合もありますし、友達関係や勉強など、ほかに大変なことがあって片付けどころではない場合もあるでしょう。そんな時、保護者は何かおいしいものでも作って、心と体を満たしてあげるくらいしかできないのではないでしょうか。口も手も出さない代わりに、心を離さないことが大切だと思います。
もし、部屋に入ったり手伝ったりするのはOKならば、一緒に片付けてあげて「きれいって気持ちがよいな」ということをもう一度感じてもらうことも大事かもしれません。

実は私も、思春期は母との関係が悪く、部屋もめちゃくちゃな状態でしたが、近くに住んでいた祖母がたまに来て、窓を開けて空気を入れ替えたり、そっと積んであるものを揃えたりしてくれていました。学校から帰ると、朝はすさんでいた部屋の空気が、なんとなくきれいになっていたのを今でも覚えています。気持ちと空間はつながっている。その感覚が、今の仕事にも結びついています。

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