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祖母を支え、死を選んだ孫。二人を撮り続けた写真家の思い

BuzzFeed Japan 5/6(土) 18:12配信

宮崎県の片田舎に住む、1928年生まれの祖母と、1990年生まれの孫。二人の日々を切り取った写真がある。【BuzzFeed Japan / 山口亮】

祖母は孫の大輝さんを愛し、大輝さんは祖母を支えた。七五三も、小学校の入学式も、運動会も、二人は一緒だった。ほとんど、二人で生きてきた。

「僕はばあちゃんの愛情を浴びるよう育ったから、ばあちゃんが死ぬまで僕が面倒見るのは当たり前だと思っている」。

そう話し、大学で看護を学んでいた大輝さん。だけどある日、彼は死を選んだ。23歳。今も理由は分からない。祖母はその翌年、後を追うようにこの世を去った。

同じく孫の一人で、大輝さんのいとこだった写真家・吉田亮人さんは、そんな二人の姿を撮り続けてきた。撮影を始めてから6年。今作、「Falling Leaves」をKYOTOGRAPHIE(5月14日まで開催)で展示した。

ひと晩で「写真家」に

写真は趣味程度。元々は教師だったが、同じく教師の妻から「あんた、写真家になりいや」と言われ、写真家に。子どもに”人生を切り開いていく”姿勢を見せる。それが親の務めだと思った。

最初は何をどう撮るのかぼんやりしていたが、撮り続けて、やがて何を撮りたいのか見えてきた。ファインダーの向こう側には、いつも人がいた。

写真家としての活動を続けながらも、大輝さんとは連絡を取り合っていた。大輝さんは吉田さんを兄のように慕い、祖母は仲の良い二人を、愛情を込めて「ナンバー・ワンとナンバー・ツー」と呼んだ。

吉田さんは二人を訪ねた際、「祖母のことが大好きだったし、撮ってあげよう」という気持ちで、何気なくカメラを構えた。

帰宅後、写真を見て、あれっと思った。「なんかこの二人、不思議やなあ……」。

「写真ってやっぱり、今まで見慣れたものを、改めて客観的に見るフィルターというか、視点みたいなの与えてくれる力があると思っていて。まさにその感覚があったんですよ」。

それから定期的に通い、撮り始めた。すると、知っているようで知らなかったことが見えてきた。

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最終更新:5/6(土) 18:12

BuzzFeed Japan