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トヨタグループ中核8社で、今期に過去最高益を見込む1社とは

ニュースイッチ 5/6(土) 10:31配信

アイシン精機、変速機が大幅の伸張。経営計画見直しへ

 トヨタ自動車グループ8社の2018年3月期連結業績予想は5社が実質営業増益を見込む。円高が減益要因となるが、北米や自動車最大市場の中国などでの収益拡大で補う。豊田自動織機と豊田通商は18年3月期から任意適用する国際会計基準(IFRS)との比較で、豊田通商は売上高を今回から示さない。デンソーは売上高で、アイシン精機は売上高と営業・経常利益で過去最高を予想する。

 各社の想定為替レートは1ドル=105―110円、1ユーロ=115円。豊田通商を除く7社の設備投資合計は前期比1071億円増の9375億円と大幅に伸びる見通しだ。

 デンソーの設備投資計画は前期比76億円増の3450億円、研究開発費は同158億円増の4250億円。有馬浩二デンソー社長は「収益力アップと開発投資は両輪。覚悟を持って為替に打ち勝つ体質を作り上げる」と、将来の成長に向けた高水準の投資を継続する意向を強調する。

 豊田織機は会計基準を変更する影響で売上高が大幅に下がるが、同じ会計基準なら増収増益の見込み。

 カーエアコン用コンプレッサーは北米や中国で販売が堅調で、前期比95万台増の3350万台の計画。米国はトランプ大統領の保護主義に懸念もあるが「現地生産が進んでいるので、成長市場として期待感を持っている」(大西朗豊田織機社長)。

 アイシン精機は自動変速機(AT)の販売が中国などで好調で、前期比111万台増の980万台に伸長する。伊原保守アイシン社長は「ATは1000万台の体制が整う」と、3年程度計画が前倒しになる見込みのためマスタープラン(基本計画)を見直すという。

【試練の連続から得た強さ】

 前震と本震で震度7を記録した熊本地震から1年超が経過した。アイシン精機は子会社のアイシン九州(熊本市南区)が被災し、ドア開閉制御部品「ドアチェック」の供給量不足でトヨタ自動車が全国の車両組み立てラインの大半を段階的に停止する事態に陥った。さらに昨年、アイシンではグループ会社の事故も5月、7月、8月と相次ぎ、試練の年となった。

 熊本地震からの復旧を、アイシン精機の伊原保守社長は「感謝と執念」と表現する。2011年の東日本大震災の時、トヨタ自動車の専務で調達本部長として修羅場を経験している伊原社長。アイシン九州の被災工場を目にし、復旧には時間がかかると直感した。落下した天井クレーンはプレス機を押しつぶし、ラックから金型も飛び出していた。

 しかし、「4月19日にここに来たときには想定できなかった」(伊原社長)というほど対応は早かった。設備や建屋の破損・損傷などでアイシン九州での生産を断念し、23日には取引先の工場でドアチェックの代替生産が始まった。海外工場からも緊急輸入して急場をしのいだ。

<「アイシン九州がなくなるのではないか」>

 本震後には、あるうわさが流れていた。「アイシン九州がなくなるのではないか」。代替生産のために次々と設備が工場外に持ち出される光景は、社員や地域関係者を不安にさせた。4月22日15時。アイシン九州の高橋寛社長は「必ずこの地で復活する」と全社員を前に宣言。代替生産のお願いと、雇用を守って8月をめどに生産工程を戻すと約束した。

 すると、少なかった代替生産先への派遣希望者が一気に増えた。受け入れ先のトヨタ自動車九州小倉工場(北九州市小倉南区)ではサンルーフ、トヨタ紡織九州(佐賀県神埼市)やこれまで取引のなかったヨロズ大分(大分県中津市)ではシート部品を生産してもらった。

 代替生産先は九州7カ所、愛知県7カ所の合計14カ所。アイシン九州から345人が出向した。物流拠点も九州5カ所、愛知1カ所に設置して対応した。8月22日には高橋アイシン九州社長が「生産開始宣言」を実施。今では大半の社員が出向先から復帰した。

 ドアチェックは在庫5日分を愛知県で確保し、当面のリスクを回避。アイシングループでも災害時に供給量に懸念のある約20品目で在庫を持ち、善後策を練る。

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最終更新:5/6(土) 10:31

ニュースイッチ