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海なし県・埼玉発「野菜すし」、県鮨組合がレシピ本配布 顧客獲得へ

埼玉新聞 5/6(土) 10:30配信

 海はないけれど野菜の産出額は全国7位。すし店にとっては弱みとも言える埼玉県の特色を逆手に取り、新しい顧客を獲得しようと、県鮨商生活衛生同業組合(長島威理事長)は、県産野菜を使った「野菜すし」のレシピ本をまとめた。

 レシピはプロのすし職人向けで、同組合が研修会を通して約3年かけて完成させた。県内130店のすし店に配布。要望のあった新潟や長崎など県外にも配布し、県内外での普及を目指している。

 外食産業が多様化する中、すし業界では新しい顧客にアピールできる新メニューの考案が検討されてきた。同組合は県内で野菜の生産が盛んなことに着目。ベジタリアンが多い外国人観光客や健康志向が強い女性客にも対応したメニューだとして、研究・改良を進めてきた。

 完成した野菜すしは、赤や黄色のパプリカを使った握りずしや、ズッキーニをのり代わりに使用した刻みトマトの軍艦など約40種。開発メンバーのすし店「山水」(さいたま市北区)社長の関根利明さんは「野菜から出る水分の処理や、酢飯に合う味を模索するのが大変だった」と振り返る。素材に合わせ、甘めのしょうゆでゆでたり、レモン汁であえるなど工夫。野菜それぞれの味や食感を残しつつ、すしらしさを味わえる。

 県内で野菜すしを提供している店舗は現在、約40店。2020年までに100店でメニュー化することを目標にしている。同組合の長島理事長は「レシピ集を役立て、『埼玉発のすし』として野菜すしが発展していってほしい」と期待していた。

最終更新:5/6(土) 10:30

埼玉新聞