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長崎県の非常勤職員 10年前の1.5倍 待遇改善へ法改正の動き

長崎新聞 5/6(土) 10:21配信

 行政ニーズの多様化や厳しい財政状況を背景に、県の非常勤職員が増加している。地方公務員法は本来、学識経験者などの特別職を想定しているが、一般的な事務を薄給で担う実態もある。国は法改正により各自治体に待遇改善を促そうとしているが、財源確保などの課題がある。

 県人事課によると、2016年度の非常勤職員は735人で10年前の約1・5倍。一般職員は減少したため、全体に占める割合は9%から15%に増えた。

 地公法は、非常勤として医師や弁護士など専門的知識、経験を有する特別職を想定している。だが735人のうち特別職に該当するのは約80人。残りは事務や施設管理、窓口業務などを担っていた。

 県非常勤職員労組の野口賢治執行委員長(65)は「諸手当の支給もなく、突然雇い止めになる不安もある。(一般職員と)同じような業務をしているのに待遇が違うと不満を持つ人もいる」と話す。同労組は09年に発足し、約200人が加盟。組合として県と交渉する前は、野口さんもサービス残業をしたり、雇い止めになりそうになったりしたという。

 こうした状況は全国の自治体も同様だ。総務省の有識者研究会は非常勤について、任用の法制度が不明確なため特別職と一般職が混同し、期末手当も支給されていないと問題点を指摘した。これを受け政府は3月、地公法などの改正案を閣議決定。今国会に提出を予定し、周知期間を経て2020年施行を目指している。

 改正案では、特別職非常勤の範囲を厳格化。一般職非常勤を「会計年度任用職員」として新たな規定を設ける。会計年度任用職員には期末手当の支給が可能になる。

 県は、国が改正法の具体的な運用指針を示すのを待ち、今後の対応を検討する考え。期末手当支給に伴う財源措置充実を国へ要望することも検討している。

長崎新聞社

最終更新:5/6(土) 10:21

長崎新聞