ここから本文です

【スーパーGT】大激戦で3位返り咲きの33号車ポルシェ、藤井誠暢「思い出に残る100戦目だった」/第2戦富士決勝

5/6(土) 18:14配信

motorsport.com 日本版

 富士スピードウェイで行われたスーパーGT第2戦。#33D’station Porsche(藤井誠暢/スヴェン・ミューラー)が3位表彰台を獲得。今回のレースで通算100戦目を迎えた藤井にとっては、思い出に残るほど様々なことが起きたレースウィークとなった。

【写真】藤井誠暢のGT参戦100戦目を祝うチーム

 今年は3年間携わってきたHitotsuyama Racingを離れ、D’station Racingに移籍。久しぶりにポルシェ911 GT3を駆っての参戦となる。

 予選終了後のキッズピットウォーク中、サプライズでケーキが用意され、GT参戦100戦目をお祝いされた藤井。「本当に100戦目ですか?これ、何かの間違いじゃないですか?」と、自分でも信じられないほど100戦目という実感はなかった様子だった。

 この時は、「100戦目を迎えるのはもう1年後ぐらいじゃないかなと思っていました。いろんなことがありましたけど、今年は新しいチャレンジを始めたので、100回やって9勝は(勝率的に)良いか悪いかわからないですけど、早く10勝目を挙げたいですね」と語っていた。

 また、これまでで印象に残っているレースについて、富士スプリントカップでポルシェで優勝したことや、昨年の第3戦(オートポリス大会代替戦)で優勝したことを挙げていたが、藤井の100戦目は予選から決勝まで様々なことが起こり、それらに匹敵するほど思い出に残るレースとなった。

 開幕前のテストから、この富士で好調だったポルシェ。公式練習でも#33D’station Porscheがトップタイムを記録した勢いで、午後の公式予選では3番手タイムを記録し、決勝も優勝が狙えそうな位置につけていた。

 ところが、Q2のスヴェン・ミューラーのアタック中に走路外走行(4輪脱輪)があったとして、当該タイム抹消のペナルティ。一気に14番手まで落ちてしまった。

「練習走行でトップタイムで手応えがあって、予選3位のままだったら良かったんですけど、それがなければ優勝も狙えたかもしれません。でも、タイムが抹消され14番手から追い上げなきゃいけないレースになり、それなりにリスクもあったし、ミスもあり、スピンもあり、いろいろありました」と語る藤井。

 決勝では藤井がスタートドライバーを担当。序盤の混戦の中で順位を上げ、9周目には6つポジションをアップした。ところが、11周目のレクサスコーナー(旧プリウスコーナー)で、#55ARTA BMW M6 GT3を抜こうとした際にバランスを崩しスピン。これでクラス20番手まで後退してしまう。

 それでも藤井は諦めずに挽回を開始。本来なら、もっと早い段階で抜いているはずだった#55ARTA BMW M6 GT3も攻略し、クラス4番手まで上がった35周終わりでピットイン。スヴェン・ミューラーにバトンをつないだ。

「冷静に考えると500kmレースだから、その時点でトップとどれだけ離れているかを考えれば良かった。その時にピットに聞いたら、そんなに大きなタイム差ではなかったので、まだ追い上げられるなと思いました」

「順位を上げるというよりはトップとのギャップを詰めていくところを意識して走りましたね」

 序盤のスピンで勝負権は失われたかのように思われたが、藤井は冷静に500km先のゴールに向けて何が重要かを判断。順位もそうだがトップとのギャップを詰めていくことに集中していたという。

 スピンによる後退を帳消しにする走りを見せた藤井は70周を終えたところで再び乗車。最終スティントも終始アグレッシブな走りを見せ、77周目に3番手に浮上。そのままチェッカーを受け表彰台を獲得。また藤井は、このレースでのGT300ファステストラップも記録していた。

 とにかく、浮き沈みの激しい見どころ満載な走りを見せた藤井。戦いきったという清々しい表情が印象的だった。

「スヴェンも、富士が初めてとは思えない、さすがポルシェのワークスドライバーだなという走りをしてくれました。最後まで本当にプッシュして、あわよくばと思ったら本当に表彰台のれるとは思わなくて。ある意味ラッキーでした」

「ファステストラップもとりましたし、いい意味でも悪い意味でも思い出に残る100レース目になりましたね。レースでスピンしたことは今までなかったので、100戦目で本当に色々なことが起こりました」

 また今回のレースで、改めて現行のポルシェ911GT3のパフォーマンスの高さ、そしてチーム力の高さを再確認できたという藤井。今後に向けての自信もみせていた。

「予選3位からスタートできていればと思うと非常に悔しですが、今回の順位よりも、今後にすごく自信が持てました。クルマも競争力あるし、チーム力もあるし、今後もっとしぶとくいけると思うのでそっちの期待感の方が大きいです」

「どこのコースに行ってもレースで強さを発揮できると思います。今回はタイヤも良かったですし、クルマのセットアップもうまく行ったので、今後が楽しみです」

吉田知弘