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鎮魂願い詩吟創作 学徒動員先の空襲で死亡

紀伊民報 5/6(土) 17:01配信

 和歌山県田辺市上万呂、元小学校長で詩吟講師の丸山雄史さん(73)が、田辺高等家政女学校の生徒が太平洋戦争中に学徒動員先の軍需工場で空襲に遭い、うち11人が亡くなった出来事を現代詩の創作詩吟にした。丸山さんは「11人の鎮魂と平和への願いを込めた」と話している。

 11人の名を刻んだ「殉国乙女の碑」が田辺市新庄町の東光寺境内にあり、軍需工場への空襲を調べている兵庫県明石市の元教諭が今年1月、碑を訪れた。丸山さんは、そのことを伝えた新聞記事を見て殉難の経過を知り、創作することにした。

 作品は「『乙女等の像』は なおこの胸に―消え去らぬ痛恨の記」と題した約10分の詩吟。当時、生徒を引率した女性教諭の手記「しのぶ草」や軍需工場で11人と一緒に働いた同級生に丸山さんが面談して聞いた話を基に、教諭の立場で作詩した。

 2部構成で、ナレーションの後、前半・後半とも「和歌朗詠」「詩吟」「語り」と続く。前半は空襲を受けた時の地獄のような様子と女生徒を亡くした時の悲しみ、助けられなかった悔しさ、後半は尊い犠牲を無にしてはならないという決意を詠んでいる。

最終更新:5/6(土) 17:01

紀伊民報