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平安名駐在10年、慕われ定年 仲間夫妻 皆の「仲間」感謝の宴

5/7(日) 10:40配信

琉球新報

 【うるま】うるま市平安名の区民約150人は4月29日、今年3月31日に県警を定年退職する日を迎えるまで、平安名駐在所に異例の10年7カ月間勤務した仲間忠正さん(61)と、妻のツルさん(69)を招いた「感謝の集い」を平安名公民館で開いた。毎朝、勝連小の通学路で交通安全指導を続け、浜下り(はまうい)など地域行事にも積極的に参加した仲間さん。異動時期になると、有志がうるま署に継続を要望しに行くほど地域に愛された。

 午後6時から3時間以上に及んだ感謝の集い。「長い間ありがとう」「お疲れ様」。仲間さんの下には区民が絶えず訪れ、感謝を伝えた。「みんなの“仲間”だ」として、名誉区民の認定証も贈られた。

 区民それぞれに、仲間さんとの思い出がある。勝連小PTA会長の浦崎康邦さん(48)は「学芸会の後、いつの間にか人が殺到する駐車場で交通整理していた」と安全意識の高さに驚かされた。野球部だった長男の大志さん(12)も「野球場に行く途中、駐在所の前でよく『頑張ってね』と声を掛けてくれた」と話した。

 仲間さん夫婦も、人なつっこく、おおらかな区民の気質に魅了された。それはツルさんが當山博一元うるま署長に「夫の階級のことはいい。定年退職まで平安名にいさせてほしい」と直訴したほど。夫婦一緒に地域に溶け込んでいった。

 高屋渥美区長(62)は「2人は区民としての意識が強く、地域に自ら入ってくれた。感謝しかない」と笑顔を見せた。

 長寿会に詐欺被害に遭わないよう呼び掛けたり、見通しの悪い道に交通安全を啓発する紙を貼り付けたりして、地域の防災に貢献した仲間さん。朝の交通安全指導では、雨の日も風の日も、交差点に立った。

 マイクを握った仲間さんは、声を詰まらせながら「十五夜あしびやグラウンドゴルフ。忘れられない思い出ばかりです」と涙を拭った。「これからも安心、安全な町づくりに協力よろしくお願いします」と頭を下げ、最後まで地域の治安を気遣った。(長嶺真輝)

琉球新報社

最終更新:5/7(日) 10:40
琉球新報