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【NHKマイルC】アエロリット完勝!横山典は義弟の菊沢調教師にG1初勝利プレゼント

スポーツ報知 5/8(月) 6:03配信

◆第22回NHKマイルC・G1(5月7日、芝1600メートル、東京競馬場、良)

 第22回NHKマイルCは7日、東京競馬場で行われ、01年覇者のクロフネ産駒で2番人気のアエロリットが先行して抜け出し、1分32秒3の好時計でG1初制覇を果たした。同レース最多タイの3勝目となった横山典弘騎手(49)=美浦・フリー=の義弟、菊沢隆徳調教師(47)=美浦=にとってもG1初制覇となった。1馬身半差の2着に13番人気のリエノテソーロが続き、05年以来となる牝馬のワンツー決着。同じく牝馬で1番人気を集めたカラクレナイは17着に終わった。

 大舞台で絆を証明した。横山典に導かれたアエロリットが、府中の直線を絶好の手応えで伸びてくる。直線残り200メートル。内で粘るボンセルヴィーソをあっという間にかわすと、後ろから追い上げるリエノテソーロは1馬身半も後方。マイルで決定的な差をつけて、歓喜のゴールに飛び込んだ。

 「返し馬からしっかり仕上げてくれたのが伝わった。駆け引きなしで、全能力を出せば勝てると、自信を持って乗った」。横山典は右手の人さし指を突き上げ、何度も何度もガッツポーズ。鞍上にとって15年(クラリティスカイ)に続く単なる同レース最多タイ3勝目ではない。義理の弟、菊沢調教師に開業7年目のG1初制覇をプレゼントする特別な勝利だ。

 まさに横綱相撲だった。16番枠から絶好のスタートを切ると逃げ馬を見ながら外めを追走。過去10年でも3番目に速い1分32秒3の決着を2番手から押し切った。「もともとゲートは速いけど、それにしても速かった(笑い)。時計も速いのにそれを速く感じさせないのがこの馬のすごいところ」。入厩当初から素質の高さを感じ取り、期待を注いできた牝馬に、G1馬の勲章を贈り、白い歯をのぞかせた。

 菊沢調教師は感無量の表情。妻は横山典の実妹・桂子さんで、自身の騎手時代、11年の厩舎開業後も献身的にバックアップしてくれたのが横山典だった。この中間には「(元騎手としての)菊沢が乗ってほしいように乗ろうかな(笑い)」とうそぶいていた49歳が「あいつは義理の弟。いつかG1を勝てたらと思っていた」と言えば、菊沢師は「騎手時代から『典さんにはかなわない』と思っていた。調教師になって典さんで大きいところを勝ちたいという夢がかなった」と涙を流し、時折、言葉を詰まらせながら感謝した。

 01年に制したクロフネとの父子制覇となったアエロリットは、秋に向けて英気を養う。「典さんも『抜け出してからまだフワフワしている』と言っていた。距離延長も含め、可能性は広がっていくと思う」と菊沢師。春は桜花賞で5着に敗れたが、秋華賞(10月15日、京都)も当然視野に入る。騎手と調教師、2人の兄弟の愛情を受ける芦毛馬の挑戦は、まだ始まったばかりだ。(川上 大志)

 ◆アエロリット 父クロフネ、母アステリックス(父ネオユニヴァース)。美浦・菊沢隆徳厩舎所属の牝3歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算成績は6戦2勝。重賞初勝利。総収得賞金は1億4743万8000円。馬主は(有)サンデーレーシング。

最終更新:5/8(月) 21:44

スポーツ報知

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