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後継づくり難航、肝いり事業半ば 進退揺れる秀島氏 佐賀市長選まで5カ月

佐賀新聞 5/7(日) 11:01配信

 任期満了に伴う佐賀市長選(10月15日投開票)まで半年を切った。秀島敏行市長(74)=3期、本庄町=は6月をめどに出馬するかどうかの意思を表明すると公言する一方、ほかに具体的な擁立の動きは見られず、混とんとしている。市長選を巡る水面下の動きは、秀島氏が進退を明らかにする6月以降、一気に表面化するとみられる。

 「もっともっと頑張っていただくように、強いエールを送りたい」。4月下旬、複数の県議や市議をはじめ約210人が集まった秀島氏の後援会総会。来賓の山口祥義知事は「4期目」の後押しにも聞こえる言葉であいさつを締めくくった。

 この日、来賓で登壇したのは2人だけ。知事選で秀島氏と共闘したJAさがの金原壽秀組合長も4期目に期待感を示した。

 秀島氏は2人のエールに対し「(進退表明は)6月議会をめどにと言った。今日のところはご勘弁を。『早くしろ』という意見もあるが、理解してほしい」と明言を避けた。総会後、報道陣にも「さっき話した通り。(進退について)悩んでいる」と言葉少なに答えた。

 「悩み」の背景には、順調に進まなかった後継づくりと、来年度以降も継続したい市の一大プロジェクトのバイオマス事業がある。

 複数の関係者によると、秀島氏は佐賀市の副市長経験者を後継と見込んでいた。男性に意欲はあったものの決断に至らず、今春頓挫した。後援会の中にも「4期目」を期待する声と、「3期12年」を区切りとしてトップの「引き際」に言及する声がある。

 後援会総会では、総会資料のほかに市が取り組むバイオマス事業の説明資料が配布され、事業に対する思い入れの強さがにじむ。「後継なき引退」を選べば、既に多額の市費を投じているバイオマス事業の進展が不透明になる懸念もあり、秀島氏の「悩み」となっている。

 態度表明時期が1カ月後に迫り、別の後継者探しは「時間切れ」と見る向きがある。市議の1人は「後継なしで勇退するか、4期目を目指すか。高齢、多選でも、事業継続でも、進退のどちらにでも理由は付けられる」と指摘する。

 市長選ではこのほか、元国会議員を父に持つ佐賀市出身の官僚の名前が取り沙汰されているものの、目立った動きはない。別の市議は「現職を敵に回したくないので、出馬の意欲があっても現職の進退表明までは名乗り出るのは難しい。6月に一気に動き出すだろう」とみる。

最終更新:5/7(日) 12:46

佐賀新聞