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青木真也、「危ない局面を迎える」シンガポールでの練習とは?

5/7(日) 12:00配信

AbemaTIMES

こんにちは。青木真也です。

先日、AbemaTVで特集番組が組まれた、宇野薫さんの世界タイトルマッチのセコンドをしてきました。特集番組の中で、宇野薫さんに対してコメントを寄せる選手が、100%ポジティブなコメントを放つ中で、僕は「勝率は30~40%」などと正直にコメントしてしまいました。近い位置でサポートする人間としてどうなんだといった声もあるでしょう。皆、足並み揃えるのは、ずるいぞ。まあ、足並みを揃えたわけでなく、世の中ってそう言うものなのかとも感じています。

僕は本当のことを伝えることが格闘技では優しさだと考えております。とりあえず角が立たない表面上の優しい言葉を並べる選手が多過ぎる。しかし、それには僕が定義する優しさを感じることはできません。本当のことを伝えるのが優しさだ。優しさの定義も、それぞれであっていいとは思いますので、僕の定義を押し付けはしません。アントニオ猪木語録で言えば「お前はそれでいいや」。

特集番組の中で「主語が宇野薫」と表現したのですが、その通りの試合でした。最初から最後まで宇野薫を軸に語られる試合でした。負けて語られる選手になってこそ。勝って話題になるのは当たり前。負けて話題になったら一人前。

力不足で勝ちに繋げることが出来なかったことに関しては、サポートしていた僕らの力不足です。勝ったら選手の力、負けたらサポートチームの責任というのが僕がサポートに入る時の基本的な考え方です。

宇野薫さんは僕の一日前である、5月8日に42歳を迎えます。僕も9日に34歳を迎えます。30歳を過ぎたら世間的にはパフォーマンスは下がると言われるし、そう思われて当然だと思います。しかし「伸びている」と多くの選手は言います。そこに関しては、自分以外の人間がどう思うかで判断してもらったらよいのです。自分が伸びていると感じたのならば、自分は伸びている。自分の目を大切にしたいし、そうしないとやっていけないでしょう。いつも決めるのは自分です。自分の目からどう見えるのか、自分のモノサシで判断したらいいのです。自分のハンドルを手放さないように。

人のサポート話にプロレス。本業の格闘技選手としての話題からは離れています。格闘技選手を名乗るものとして肩身の狭い思いをしていたのです。でも今は本業(格闘技)のトレーニングキャンプでシンガポールにいます。

シンガポールでキャンプを張るようになってから6年になるのですが、相変わらずのいい環境でいい練習が出来ています。お金がある所に人が集まるといいますが、まさにその通り。優秀な選手、優秀な指導者が集まっています。

そんな中でどんな練習をしているのかといいますと、ひたすらブラジリアン柔術の猛者と練習を繰り返しております。日本では危ない局面に追い込まれることは少ないのですが、ここでは危ない局面を迎えることが多いです。それは試合を想定した練習としては最適です。

ブラジル人のトップ柔術家の感性は日本の格闘技の感性に無いものを持っているので、新しい感性を得るという意味でも価値があります。100%受け容れるのではなく、感性を貰う感覚を大切にしています。試合までケガがなく、いい練習をしていきたいです。今回の試合はグラップリングマッチ(打撃のない組技の試合)なので、ひたすら組技を磨きます。

MMAになると組技も打撃も満遍なく、取り組むのですが。どうしても広く浅くになってしまいます。自分の組技を深く掘り下げる意味で、ここでのグラップリングマッチはMMAファイター青木真也に意味のあることだと思います。仕事でも何かを掘り下げて、深くやってみるって大切ですよね。34歳を迎えますが、こんな幸せな環境で自分で好きなことをしていけるなんて、幸せです。羨ましいか! オラッ!

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最終更新:5/7(日) 12:00
AbemaTIMES