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金正男氏に賭けた中国の不快感 中朝関係は過去最悪?専門家「ポイントは6回目の核実験」

AbemaTIMES 5/7(日) 18:02配信

 北朝鮮の国営メディアは3日、「中国がアメリカに同調し圧力をかけている」と中国を名指しで批判した。北朝鮮が中国を名指しで批判するのは異例のことで、また「中国との友好が大切なものだとしても、生命も同然の核と引き換えにしてまで哀願する我々ではない」と核やミサイルの開発を続ける考えを強調した。

 一方、アメリカのティラーソン国務長官は「北朝鮮の行動によっては追加制裁を実施する用意がある。金正恩政権が、未来に向けた別の道があると悟ることを望む」。また北朝鮮の体制転換は求めないと強調し「適切な条件であれば対話に応じる用意がある」と話した。

 北朝鮮が中国を名指しで批判したことに東京新聞編集委員の五味洋治氏は「中国から経済制裁を受けても、北朝鮮は核開発とミサイル開発を続けていくという宣言ととれる」。中国にとって北朝鮮は資本主義国と国境を接しないための緩衝地帯であり、北朝鮮も理解の上で強気な言動に出ている可能性もあるという。

 また、北朝鮮が中国に乗っ取られると危機感を抱いていることに五味氏は「昔から言われている。金正日の時代から今まで中国の言うことを聞かないなら、体制を変えて中国に近い指導者を送り込もうと。その1人が金正男だったが、暗殺されて中国政府も不快感を持っている」と説明した。

 そしてロシアとの関係についても「北朝鮮とロシアの関係は中国との関係より古い。金日成氏を指導者として送り込んだのもソ連。もともとは朝鮮半島に大きな利権があったが、今は中国に全部取られてしまっている。隙があれば自分の利権を増やしていくだろう」と話した。

 トランプ大統領とロシアのプーチン大統領は、先日初めて電話会談を行い、プーチン大統領がトランプ大統領に北朝鮮情勢について抑制と緊張の緩和を求めたという。ロシアが北朝鮮に接近すれば、国際社会での存在感も高まり、経済的なメリットもあるという。

 緊迫が続く半島情勢だが、制裁によって北朝鮮が先制攻撃など“暴発”してしまう可能性について五味氏は「北朝鮮にとって何よりも大切なのは体制維持。追い詰められて自分から手を出すと反撃を食らうので暴発はないと思う」と否定的な見解。

しかし「軍の内部では食料不足が続いていて『戦争が始まると変化がおきていい。その時は思い切りやろう』といった考えの人もいる。そういった前線の暴発が何かのきっかけで起こる可能性もある」。“暴発”した場合、1300キロも国境で接している中国には難民が押し寄せることも考えられる。

 2016年9月に北朝鮮による5回目の核実験が行われたが、五味氏は「6回目の核実験がポイント。中国がこれを越えてはいけないレッドラインとしている。これをやった場合、北朝鮮と中国がどれだけ険悪になるのかが心配」。5月9日には韓国大統領選挙も控えており、落とし所を見つける緊張は続きそうだ。

(AbemaTV/AbemaPrimeより)

最終更新:5/7(日) 18:02

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