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利常愛用の茶室・如是庵を初公開 那谷寺、来月10日から

5/7(日) 1:42配信

北國新聞社

 小松市の那谷寺は、1640(寛永17)年ごろに建てられ、市文化財となっている茶室「如是庵(にょぜあん)」を、6月に初めて特別公開する。加賀藩3代藩主前田利常のために千家4代仙叟(せんそう)宗室が建てたとされ、同寺によると県内に現存する最古の茶室で、寺が開創1300年を迎えたことを記念し、公開する。

 那谷寺によると、如是庵は、利常が寺を再興した際に造成した国名勝の庫裏庭園の北西に位置し、利常が召し抱えた仙叟が建てた。茶室は6平方メートルほどの広さで、頭を下げなければ入ることができない狭い入り口「にじり口」はなく、立ったまま出入りができる「貴人口」が設けられている。

 亭主の座る場所の壁には、通常の茶室に見られない小さな戸口がある。茶を点てる利常が、何度も立ち座りしなくて済むように、隣の部屋から茶道具を受け渡すために設けられたと考えられている。また通常の茶室よりも窓が大きく作られており、庭園の景色を眺めることができる。

 那谷寺によると、利常以外に如是庵で茶会を開いたとの記録は残っていないという。建物保護のため、人の出入りを禁じるとともに、雨露を防ぐ囲いを設けるなどして、歴史ある茶室を守り続けてきた。

 今回は、6月10日から3日間の特別企画「一筅讃(いっせんさん)白(びゃく)茶会」の参加者にのみ公開する。如是庵の中を見学したあと、隣接する茶室「自生庵」で茶会を開く。10日は宗和流、11日は裏千家流、12日は遠州流と、利常とゆかりがある3流派の茶道家がもてなす。精進料理も提供する。茶会は1日2回開き、申し込み先着順に各回12人参加できる。会費は2万円となる。利常ゆかりの茶道具などを展示する宝物特別展も6月8日~9月30日に開く。

 木崎馨山(けいせん)住職は「利常が愛用していたことを感じさせる特別な作りの茶室を、ぜひ見てもらいたい」と話した。

北國新聞社

最終更新:5/7(日) 1:42
北國新聞社