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「陽」の彫刻、光が差すと「陰」の文字が! 話題のアンビグラム作家に聞く きっかけは1本の映画だった

withnews 5/9(火) 6:30配信

 「陽」の文字の形をした彫刻に光を当てると、その影に浮かぶ「陰」の文字――。こんな作品がツイッター上で話題になっています。「アンビグラム」と呼ばれる、異なる方向からも読み取れるようにしたグラフィカルな文字で、この作品は光が差すことで正反対の意味を影として映し出しています。どういった経緯で作られたものなのか? 作者に話を聞きました。

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ツイッターで話題に

 今月4日、この作品がツイッターに投稿されると、「すごいなこれ」「このアイデアに行き着いたのはすごい」といった反応が寄せられ、リツイートは4万、いいねは5万9千を超えています。

 さらに、この投稿に対して「作品の作者です」と名乗る人がコメントを寄せました。アンビグラム作家として活動しながら、高校で美術の非常勤講師としても勤めている野村一晟(いっせい)さん(26)です。

 どういった経緯でこの作品は作られたのか? 野村さんに話を聞きました。

作者に聞きました

 ――いつ制作したものですか?

 「2012年に作りました。逆さにして読み取れればアンビグラムとして成り立つのですが、あえて対義語を選びました。光を使うことで『陽』の文字の影に『陰』を浮かび上がらせた点がポイントです」

 ――アンビグラム自体はいつごろから取り組んでいるんですか

 「大学3年生だった2011年6月ごろからです」

 ――きっかけは

 「映画『天使と悪魔』のDVDをレンタルして見ていたら、作中にアルファベットのアンビグラムが登場したんです。『こんなアートもあるんだなぁ』と感心して、自分でもやってみたんです」

 ――まずはアルファベットから始めたんですね

 「そうです。家族や友達の名前で作り続けるうちに、なんとなく法則が見えてきて、平仮名、片仮名、漢字とすすんでいきました」

細密画にも自信あり

 ――制作する上で大変な点は

 「逆さにしても読めるようにするためには、文字の中にどうしても不要な線が必要になってきます。それを邪魔にならないようにどう配置するか、という点に気を遣いますね」

 ――お気に入りの作品は

 「『ただいま』が『おかえり』になる作品です。ひっくり返すとまったく反対の意味になる対義語シリーズとして初めて制作したものです。ポストカードにして販売する際も人気です」

 ――普段はどのような活動を

 「ホームページでアンビグラムの制作依頼を受けたり、イベントで実演したりしています。来場者からのリクエストを受けて10分ほどで作るのですが、プロセスを見ていただけるので好評です」

 ――話題になったことについては

 「イベントでは、他のブースにばかり人が集まって『アンビグラムって何?』ということが多かったので、言葉だけでも知ってもらえて嬉しいです」

 ――これからについては

 「全国のイベントで引っ張りだこになるぐらいになりたいですし、企業ロゴなどへもアンビグラムを広めていきたいです。ルーズリーフにシャーペンのHB芯で細密画を描く活動もしているので、こちらも力を入れていきたいです」

最終更新:5/9(火) 6:30

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