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ソフト界の“女イチロー”山田恵里、歴代最多の40本塁打…初アーチから15年

スポーツ報知 5/8(月) 6:33配信

◆ソフトボール 日本リーグ女子 第1節 日立1―0戸田中央総合病院(7日、習志野市秋津野球場)

 日立の08年北京五輪金メダリストで“女イチロー”こと山田恵里外野手(33)が、戸田中央総合病院戦でリーグ歴代単独最多となる通算40号を放った。0―0の1回裏に先制ソロ。チームもこの1点を守りきって今季2勝目とした。追加種目入りが決まった20年東京五輪の出場を目指すベテランは中堅の守備でも軽快な動きを見せ、3年後の金メダルを目標に掲げた。

 出塁だけを狙っていた。初回先頭の山田は、フルカウントから相手先発テーラーのチェンジアップを右中間に運んだ。「入るとは思わなかった」。昨年9月に39号で肩を並べた日立の先輩にあたる馬渕智子さん(35)を超え、歴代単独最多の40号だ。1番の打順が示すように、本来は俊足巧打が売り。「ホームランバッターではないから、(記録は)いつか誰かに抜かれると思う。馬渕さんは尊敬する方なので『記録、超してやりましたよ』ってLINEを送ろうかな」とおどけた。

 02年4月21日の太陽誘電戦で放った初本塁打から15年。その間、日本代表では04年アテネ五輪で銅、08年北京で金と活躍。一方で12年ロンドン、16年リオはソフトボールが五輪から除外され、注目度は下がった。それでもブレずにリーグで結果を出し続けた。「五輪がなくなって気持ちが乗らない時期も正直あったけど『ソフトボールに育ててもらったから恩返しをしよう』と言い聞かせてきた」。年々疲労も抜けにくくなるが、練習量の調整やアミノ酸のサプリを取るなどしてコンディションを保っている。

 左投げ左打ち。走攻守三拍子そろったスタイルから“女イチロー”の異名を取り、言うまでもなく身体能力は高い。加えて、「目」が息の長い活躍を支えている。動体視力、視野の広さなど「スポーツビジョン」と呼ばれる領域だ。日立の鈴木由香監督(36)は「チームで検査してみると、若手と比べても飛び抜けて数値が良かった。専門家の方も『生まれ持ったもの』とおっしゃっていた。選球眼の良さや守備での空間認知に役立っているはず」と明かした。

 3年後に思い描くのは、再びの頂点だけだ。山田は「2020年の東京で金メダルを取るのが一番の目標。そのためには、皆が日本リーグで一球一球に懸ける姿勢が大事だし、まず自分がそれを結果で示したい」。ベテランの言葉には重い説得力がある。(細野 友司)

 ◆山田 恵里あらかると
 ▼生まれと出身地 1984年3月8日、神奈川・藤沢市。幼少期は厚木市で過ごす。165センチ、58キロ。
 ▼競技歴 厚木商高で始める。ポジションは外野手。
 ▼規格外ルーキー リーグ初出場の02年シーズンで、本塁打(6本)、打点(22点)の2冠王。新人賞(野手部門)、ベストナイン(外野手)にも輝いた。
 ▼北京五輪 主将として初の金メダルに導いた。決勝の米国戦は4回にソロ本塁打で3―1の勝利に貢献。
 ▼趣味 おいっ子、めいっ子(兄の子ども)と遊ぶこと。

最終更新:5/21(日) 12:39

スポーツ報知