ここから本文です

森林面積が日本一の市で完成したバイオマス発電、発電で生じた熱は温泉に供給

5/8(月) 22:40配信

スマートジャパン

■FITを利用した熱電供給システムの導入は国内初

 飛騨高山グリーンヒートが岐阜県高山市で建設を進めてきた「飛騨高山しぶきの湯バイオマス発電所」が完成した。年間発電量は約126万kWh(キロワット時)、送電量は約120万kWhを見込む。一般家庭約368世帯分の年間消費電力に相当するという。発電した電力は固定価格買取制度(FIT)を利用し、中部電力へ全量売電する予定だ。

【熱電供給のイメージ】

 設備設計、施工は洸陽電機が担当。発電設備にはドイツBurkhardtの木質ペレットガス化熱電供給システムを採用した。小型高効率なシステムとしており、国内の導入は群馬県上野村に続いて2例目で、FITを利用した導入は国内初という。

 同システムの導入により、未利用木材を加工した木質ペレットを発電燃料として利用できる。発電の際に生じた熱を「宇津江四十八滝温泉しぶきの湯 遊湯館」に供給することで、オンサイト型の熱電併給システムの構築を実現した。同システムの発電効率は30%で、熱利用も含めると総合エネルギー効率は最大75%になる。遊湯館への熱販売により、ボイラーで使用する灯油を年間で約124kl(キロリットル)削減可能だ。

 高山市は市内の92%を森林が占める日本一森林面積の広い市で、数年前から森林資源の活用を進めてきた。今回の事業は市からの事業支援と、県の補助事業を活用している。発電燃料である木質ペレットの供給は、ペレット製造企業の木質燃料が行い、高山市近隣から集めた地元材を活用することで継続した雇用創出を可能にする。

 高山市は新エネルギーの利活用を推進するため、2014年3月に「高山市新エネルギービジョン」を発表した。地熱や小水力などの再生可能エネルギーの導入拡大を目指している。今回のバイオマス事業も、それらの取り組みの一環である。