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NICO Touches the Walls攻めまくり&好き放題ツアー、光村龍哉の地元で終幕

5/8(月) 20:23配信

音楽ナタリー

NICO Touches the Wallsが2月下旬より開催していた単独ツアー「NICO Touches the Walls TOUR 2017 "Fighting NICO"」が、5月6日の千葉・浦安市文化会館公演をもって終幕した。

【写真】光村龍哉(Vo, G)(Photo by yuka jonishi)(他8枚)

これまではシングルやアルバムなどリリースに関連したツアーを行うことが多かった彼らだが、今回はメンバー曰く「好き勝手」「好き放題」をコンセプトにした自由な内容に。タイトルの「Fighting NICO」にちなんでか、激しい楽曲をメインにしたセットリストを軸に、ホール公演には共同プロデューサーとしてNICOの作品に参加する浅野尚志を迎えてタイトで実験的なステージを繰り広げた。

光村龍哉(Vo, G)が手回しサイレンを鳴らし、対馬祥太郎(Dr)が太く重いビートを刻む新曲で千秋楽の幕が上がる。ヘビーかつ躍動感のあるアンサンブルに乗せてクラップが起き、曲のラストではステージに掲げられたツアーのキービジュアルを描いたバックドロップに「Fighting NICO」の文字が浮かび上がった。ドラマチックなオープニングナンバーを経て光村は「ただいま浦安! ファイティングポーズでお届けします」と宣言し、「B.C.G」「そのTAXI,160km/h」を矢継ぎ早に叩き込む。光村の勢いのある歌声に引っ張られるように、古村大介(G)と坂倉心悟(B)も挑発的なプレイを披露。続く「バイシクル」では浅野がギターを弾き、光村、古村、浅野によるトリプルギターが爽快なサウンドの魅力を引き立てていく。浅野という助っ人を得て、4人のパフォーマンスは序盤から奔放な一面を十二分に発揮していた。

ライブの定番曲「手をたたけ」で一体感を作り出したあと、光村が「浦安が生んだロックスター、光村龍哉率いるNICO Touches the Wallsです」と笑いながら挨拶。さらに浦安市文化会館のステージには中学時代の合唱コンクール以来約16年ぶりに立つことや、自身が指揮者を務めたクラスが優勝したエピソードなどを懐かしそうに語る。続けて「凱旋ライブではあるんですが、ツアーの最後ということで、エネルギーを余すことなく浦安に残していこうと思ってます。最後まで好き勝手楽しんで帰ってください」と述べ、深淵な「Diver」から中盤戦につなげた。

このブロックでは、浅野が加わったことでAOR的な要素が増した「夢1号」、光村の歌声を大々的にフィーチャーした「Aurora (prelude)」、リズム隊の音を強化することでよりバンドサウンドを打ち出した「TOKYO Dreamer」などを披露した4人。バラエティに富んだ楽曲群の中でも、ひと際オーディエンスを釘付けにしていたのは「GUERNICA」だった。10分超におよぶ同曲は、これまでもライブで披露されることはあったが、単独ツアーのセットリストに組み込まれるのは稀。しかし今回のツアーでは毎回披露され、回を重ねるごとに迫力を増しライブのハイライトの1つとなっていた。めまぐるしく展開していくナンバーを、4人は集中力を途切れさせることなく緩急を付けながらプレイ。浅野の弾くバイオリンの幽玄な音色も手伝い、曲の持つカオスな空気が倍増していく。観客は5人の鬼気迫るパフォーマンスに釘付けに。曲のクライマックスで光村の伸びやかなシャウトが響くと、緊張が解けたように大きな拍手を送った。

本編最後のブロックに入ると、光村が「浦安に帰ってきたら、この曲を絶対歌おうと思って。まさにこのへんの景色を思い浮かべて作った曲です」と語りアコースティックギターを弾きながら学生時代に作ったという「ランナー」を歌い始める。曲の展開にあわせて古村、坂倉、対馬、浅野が奏でるアンサンブルが加わり、スケール感のある世界が描き出された。その後4人はギアを上げ、浅野の弾くバイオリンがアイリッシュなムードを強く打ち出した「天地ガエシ」、レーザー光線、アニメーション、スモークなどのド派手な演出を盛り込みながら「MOROHA IROHA」を演奏。さらに光村の「まだまだこんなもんじゃないだろ?」という煽りから、バンドは「妄想隊員A」「渦と渦」を息つく間もなく投下し、トドメに新曲を叩き込む。「Fighting NICO」を象徴するような、挑発的なナンバーが本編のクライマックスを飾った。

アンコールに応えて登場した4人がまず届けたのは、光村が「浦安っぽい曲」と言うバラード「波」。穏やかなアンサンブルと切ない歌が、会場をゆっくりと包み込んでいく。浅野が合流して始まった「THE BUNGY」の間奏では、古村のギターと浅野のバイオリンの“バトル”が行われる。浅野が流麗なフレーズを奏でれば、古村はバイオリンに似た音色をかき鳴らし対抗。最後まで両者一歩も譲らず、審判役の光村は2人の手を高く掲げ引き分けであることをアピールした。

また最後のMCでは11月25日に千葉・幕張メッセにてライブイベント「1125/2017」を開催することが発表され、「今までの『1125(イイニコ)』とは比べものにならないくらいお祭りにしたいと思います。僕たちまだまだ続いていきますので、どうぞこれからもご贔屓に」という発言が光村から飛び出す。そしてバンドは「ストラト」でさわやかな空気を醸し出し、前向きなバンドの姿勢を印象付けるように朗らかな「マシ・マシ」を力強くパフォーマンス。明るい空気がホールを満たす中、4人は充実した笑みを浮かべ「1125/2017」での再会を誓って観客に別れを告げた。

なお音楽ナタリーでは終演後に、今回のツアーのハイライトとなった楽曲「GUERNICA」に関することを中心にメンバーにコメントをもらった。

NICO Touches the Walls コメント
光村龍哉
今回のツアーは浦安にいた頃に書いた曲が多くて。変拍子で間奏も長くて、プログレかっていうくらいの「GUERNICA」が、今回のツアーでスタメンになったのが大きかったですね。「GUERNICA」って浦安を通る東西線の満員電車のことを歌った曲なんです(笑)。ほかにもいつか浦安でライブをすることがあったらやりたいと思ってた曲を、今日は演奏できたのでちゃんと積み重ねてきたものが形になったのが感慨深かったです。

今回のツアーで佐賀県でワンマンライブができて、47都道府県でライブをしたことになるので、今2周目に入った感じがあるんです。「1125(イイニコ)」を開催する幕張も、大きく言えば僕らの地元なので、2周目のキックオフじゃないですけどまた新しい基準ができる日になればいいなと思ってます。

古村大介
リリースが関係ないツアーだったのでけっこう自由にやってて。より曲を深められるツアーになったかなと思います。お客さん観てても反応が新鮮で。あと「GUERNICA」がまさかのセットリストスタメン入りとかね。ライブの一番いいところで演奏してたのが印象的でした。

坂倉心悟
今回は健康的なツアーでした。各地のお城をメンバーと観に行ったり、いつもとは違うツアーになりました。あと「GUERNICA」を毎回演奏してたんですけど、昔から難しい曲をNICOはやってたなと。前から細かいことを考えずに演奏してたんですけど、やっぱり今も同じ感覚になりましたね(笑)。

対馬祥太郎
「こういうツアーでいいんだ」っていうのが一番感じたことですね。攻撃的な一面って僕らにはもともとあったけど、どれくらい出していいものか考えていた部分もあったんですよ。でも、リリースが関係しないツアーということで好き勝手やって、俺らの音楽を今までとは違う見せ方ができたと思います。その軸になったのが「GUERNICA」で。曲が始まるとワクワクするし、結成当初からあった曲が今になって花咲きつつあるというか、それに安心感を覚えたというか。NICOはこれでいいんだって思えたのがうれしかった。

NICO Touches the Walls「NICO Touches the Walls TOUR 2017 "Fighting NICO"」2017年5月6日 浦安市文化会館 セットリスト
01. 新曲
02. B.C.G
03. そのTAXI,160km/h
04. バイシクル
05. 手をたたけ
06. Diver
07. 夢1号
08. GUERNICA
09. Aurora (prelude)
10. TOKYO Dreamer
11. ランナー
12. 天地ガエシ
13. MOROHA IROHA
14. 妄想隊員A
15. 渦と渦
16. 新曲
<アンコール>
17. 波
18. THE BUNGY
19. ストラト
20. マシ・マシ

1125/2017
2017年11月25日(土)千葉県 幕張メッセ

最終更新:5/8(月) 20:23
音楽ナタリー

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