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39歳マクロン氏、圧勝で史上最年少の仏大統領に

スポーツ報知 5/9(火) 5:03配信

 フランス大統領選の決選投票は7日、即日開票され、親EUの中道系候補、エマニュエル・マクロン前経済相(39)が、EU離脱を訴えた極右、国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン候補(48)を大差で破り、勝利した。英国の離脱などで難局が続くEUは解体につながりかねない危機をひとまず回避した。マクロン氏は史上最年少のフランス大統領となる。同国政治をけん引してきた左右の二大既成政党に属さない大統領は初めて。投票率は74・56%で第1回投票を3・21ポイント下回った。

 マクロン氏が、ルーブル宮殿(美術館)前の広場に設置された勝利集会の特設ステージに登場すると、2万人以上の支持者たちの歓声が響き渡った。「フランス万歳」「新しい共和国の誕生」。マクロン大統領コールが響き渡る中で「今夜、あなた方は勝利した。フランスが勝利したのだ」と宣言した。

 選挙経験も議員経験もない39歳。「反移民」「EU離脱」を唱える極右大統領が誕生すれば、排外的な政治傾向が世界に拡大しかねない状況だった。仏独を両輪に統合を進めてきたEUは、解体の危機とも指摘されていた。昨年の英国国民投票や米大統領選を受けて「保護主義」「自国第一」を掲げる極右やポピュリズム(大衆迎合政治)が活気づく中、マクロン氏は「EUとの協調」「左右の党派対立を超えた政治」を提唱し支持を集めた。

 5年前までは政界で無名の存在だった。だが、類いまれな討論力で、瞬く間に支持を広げていった。高校時代からの思いを貫き、当時国語教師だったブリジットさん(64)との「年の差婚」も選挙戦で好印象を与えた。

 ブリジットさんは高校で演劇部の顧問だった。既婚で子供が3人いたが、マクロン氏は「何があっても結婚する」と17歳で宣言、2007年に純愛を実らせた。子供の一人はマクロン氏の同級生だった。

 1977年、北部アミアン生まれ。両親は共に医師。名門校として知られるパリ政治学院と国立行政学院(ENA)で学び、フランスを代表する哲学者の故ポール・リクール氏の編集助手も務め、言葉の感覚を磨いた。

 財務検査官からロスチャイルド銀行の幹部に転身。12年、大統領府入りし、14年経済相に。百貨店の日曜日営業の拡大を定めた「マクロン法」を制定。反対する議員を粘り強く説得し、評価を高めた。

 超党派の市民運動「前進」を設立し、16年8月に経済相を辞任、政治活動を本格化させた。選挙戦では「人生は創造的だ」と繰り返し、未来への希望を語った。一方、Tシャツ姿の労働組合関係者に「スーツを着たければ働け」と発言し、批判を浴びたこともある。

 趣味はピアノ演奏。スタンダールやジッドを愛読する。夜の勝利集会では、愛妻のブリジットさんと手をつなぎながら国歌「ラマルセイエーズ」を歌った。

最終更新:5/9(火) 5:03

スポーツ報知