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妊娠中の喫煙、孫の自閉症リスク高める 英研究

5/8(月) 10:15配信

The Telegraph

【記者:Sarah Knapton】
 妊娠中の喫煙により、孫に自閉的特性が現れる恐れがあるとした研究論文がこのほど発表された。

 英ブリストル大学(University of Bristol)の研究者らが、エイボン(Avon)地域で1991~92年に生まれた子ども1万4500人を対象にした調査によると、女児の母方の祖母が妊娠中に喫煙していた場合、孫に対人コミュニケーションの問題さらには反復的行動が見られる確率は、非喫煙の場合と比較して67%高いことが示された。また自閉症の診断率も53%高まるという。

 自閉症患者は近年増えている。診断の改善によるところが大きいが、研究者らは妊娠中の喫煙など環境的要因もその背景にあるとにらんでいる。約100人に1人が自閉症とされ、比率を見ると男性の方が多い。

 しかし今回、祖母の喫煙との関連は女性にだけ見られた。そのため研究者らは、喫煙が母親からのみ遺伝するミトコンドリアDNA(細胞のバッテリーとも呼ばれる)に損傷を及ぼしている可能性があるとの仮説を立てた。

 研究論文の執筆者、ブリストル大学のジーン・ゴールディング(Jean Golding)教授は、「赤ちゃんをたばこから守ることが、女性がわが子の健康のためにできる最善策の一つであることは分かっている」「そして今回、妊娠中に喫煙しないことにより、未来の孫のより良い人生にもつながることが分かった」と述べる。

 また、共同執筆者のマーカス・ペンブレイ(Marcus Pembrey)教授は「メカニズムについては、大枠で2つの可能性がある。孫にまで遺伝したDNAの損傷、あるいは喫煙に対する適応反応によって、孫がASD(自閉症スペクトラム)にかかりやすくなる可能性」があると説明した。

「具体的に言うと、私たちは喫煙がミトコンドリアDNA、すべての細胞に含まれる数多くの『電源』を傷つける可能性があることを知っている。ミトコンドリアは母親の卵子を介してのみ次世代に受け継がれる」「ミトコンドリアDNAの変異は、母親に対しては明らかな影響がないことが多いが、子どもに遺伝するときに影響が増大し得る」

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最終更新:5/8(月) 10:46
The Telegraph