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巨人・菅野で再び脚光、4戦連続完封“エースのジョー”城之内さんの生き様

スポーツ報知 5/8(月) 10:00配信

 巨人・菅野智之投手(27)が2日のDeNA戦で3試合連続完封をマークしたことで、再び脚光を浴びた人がいる。元巨人・城之内邦雄さん(77)だ。オールドファンには“エースのジョー”で親しまれた城之内さんは、1965年9月に4試合連続完封を記録しており、菅野が達成すれば、52年ぶりに城之内さんの持つ記録に並ぶことになる。

プロ4年目、阪神・村山実と投げ合い達成

 「うれしいことだよね。菅野は俺とは全然違う。守備もけん制もうまいし、センスはずっと上ですよ」と謙遜する城之内さんは、後輩に優しい目を向けた。

 城之内さんが4試合連続完封を成し遂げたのは、プロ4年目の65年だった。9月11日の広島戦(後楽園)で安仁屋宗八さんと対決。5回2死まで完全投球で、114球、被安打5、1四死球で完封すると、中4日で先発した産経(現ヤクルト)戦(神宮)では113球、4安打1四死球でシャットアウト。中3日の20日の大洋(現DeNA)戦(川崎)では6回2死までノーヒットピッチング。114球、3安打2四死球で零封。中3日で24日の阪神戦(後楽園)では村山実さんと投げ合い、115球5安打無四球で完封。打っては村山さんから右翼席へ本塁打をたたき込み2―0で勝利し、10連勝を達成するなど圧巻のピッチングだった。

シーズン21勝でV9の1年目の優勝に貢献

 「4試合連続完封はあまり覚えていないけれど、村山さんに投げ勝ったことははっきり覚えている。(プロ生活で)一番うれしいのがこれだもん。村山さんは超一流の選手。見習って全力で投げていたし、ホームランを打ったからね」。

 次の登板の29日の中日戦では初回に失点、連続無失点は38回でストップし敗戦投手となったが、このシーズン21勝(12敗)で優勝に貢献。この年から73年まで巨人はプロ野球界にさん然と輝く9連覇を達成しており、まさしく栄光時代の幕開けに大きな役割を果たした。

元祖トルネード投法でシュートが武器

 スピードガンがない時代。「150キロは超えていたと思う」と言う快速球とカーブ、シュート。元祖トルネード投法ともいえる打者に背番号が見えるくらい体をひねり、左足をインステップに踏み出し、スリークオーターに腕を振る。独特の投球フォームで一時代を築いた。「シュートはいつでもストライクが取れる自信があった。ヘボのバッターだったらシュートを真ん中に落とすと1球でアウトが取れた」と豪語する勝負球は、アクシデントから生まれた。巨人入団の前年、社会人野球のニッポンビールに所属していた城之内さんは、投手ライナーで右手中指の第一関節のあたりを切ってしまう。抜糸して投げ始めると、自慢のカーブのキレが悪くなった。「それでも普通の人のカーブよりはいいけれど、全盛期よりは悪くなった。それでシュートを覚えた」。子供の頃に遊んだベーゴマを投げる要領でカーブを投げていた城之内さんは、縄跳びを跳ぶ際の腕の動きを参考にシュートを投げた。小学生時代に陸上に親しみ三重跳びも難なくこなした城之内さんは、そのシュートをひっさげ、プロ入り、新人時代の62年には開幕投手を務めた。

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最終更新:5/8(月) 10:00

スポーツ報知