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中国のネットである画像が物議 批判続出で国防省が「初めて謝罪」

西日本新聞 5/8(月) 9:52配信

 中国のインターネットで最近、ある画像が物議を醸した。大海原を行く空母群、上空に戦闘機が飛ぶ。「68歳誕生日おめでとう」の文字。海軍創設68周年を記念し、ソーシャルメディアの中国国防省アカウントに掲載された公式のものだ。

 これに対し、ネットユーザーから批判が続出した。画像をよく見ると戦闘機1機はロシア機。近くの艦船は米艦船だという。複数の写真素材を組み合わせたらしいが、他国軍のものを使用するのはいかがなものか、というわけだ。

 中国のネット人口は約7億3千万人。スマートフォンの交流アプリ「微信(ウェイシン)(英語名WeChat)」など、ソーシャルメディアの影響力はすさまじい。当局による監視の目があるとはいえ、「ネット空間は広い」(中国メディア関係者)。共産党官僚が手首に着けた超高級腕時計の写真をネットユーザーが拡散させ、腐敗が露見した例もある。

 驚いたのが中国国防省の対応だ。報道官は先月末の記者会見で画像の過ちを認めて謝罪。「ネットユーザーは非難しているが、深い愛があるからこそだ」と語り、自らへの警鐘の意味で画像と批判の書き込みを削除しないと表明した。

 メンツを重んじるお国柄なだけに、ネット上では「記者会見制度が始まって以来、国家機関が謝罪したのは初めてだ」という指摘が出た。削除しないのも珍しい。あるメディアは「中国軍の誠意や自信、強さを示している」と絶賛した。

 潔い対応によって逆に評価を高める。これも新手の危機管理術か。こわもてのイメージが強い他の中国政府機関は見習ってみてはいかが。

西日本新聞社

最終更新:5/8(月) 11:53

西日本新聞