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連休明けの「五月病」どう防ぐ 上司や周囲の人が気を付けることは?

西日本新聞 5/8(月) 11:00配信

●連休明けの「五月病」どう防ぐ

 新社会人となって1カ月。ようやく大型連休を迎えてほっとしているのですが、連休明けのことを考えるとかなり憂鬱(ゆううつ)です。「五月病」の予防法を教えてください。

⇒【図】五月病予防のポイント

●普段からストレス緩和の工夫を

 猫の小町と申します。皆さんがお困りのことをたちまち解決していきます。新しい環境に慣れ始めたころにやってくる心身の不調をどう防げばいいのでしょうか。精神科の専門医で、日本医師会の認定産業医でもある「アイさくらクリニック」(福岡市)の木村昌幹院長(55)に聞きました。

 Q この時期起きやすい心身の不調ってどんなもの?

 A 環境が大きく変わることが多い新年度は、ストレスを最も受ける時期。1カ月ほどでその疲れがたまり、体や心が不調を訴え始めます。これが「五月病」といわれるものです。意欲が出ない、不安を感じる、集中力が低下する、といった自覚症状があり、だるさや肩こり、頭痛、食欲不振や不眠を訴えることがあります。新入社員の研修期間が長い会社の場合は、6月ごろに症状が出ることも。

 Q 予防法はありますか。

 A 日常的にストレスを緩和する工夫が大切です。

 (1)呼吸を整える

 姿勢を正してゆっくり呼吸をすることで副交感神経を刺激し、リラックスできます。吐く方に吸うときの2倍の時間をかけましょう。信号待ちの間に意識するだけでも違いますよ。

 (2)生活リズムを整える

 起きたら朝日を浴び、少しでも朝食を取ります。脳と腸が刺激されて体内時計にスイッチが入ると、ストレスを緩和する脳内物質「セロトニン」が増えるのです。明るい窓際で朝食を取るといいですね。

 セロトニンは、睡眠を促すメラトニンに変化して深い眠りを導き、疲れた脳を回復させるという好循環を生みます。脳が休めないとストレスに弱くなるのです。

 セロトニンを増やすには、食事でその原料となるトリプトファンを摂取すると良いでしょう。肉や魚、大豆や卵、乳製品などに多く含まれています。またビタミンB6には、セロトニン合成を促す役割があります。サツマイモやアボカド、ショウガ、ニンニクなどに豊富に含まれます。

 (3)セルフケアをする

 自分がしたことを声に出してほめる。これも効果があります。「休まずに出勤できた自分はえらい」などと、具体的に強調することで自尊感情が高まり、ストレスにのみ込まれにくくなります。いい意味でのナルシシストになりましょう。

 笑うことでもストレスを緩和する脳内物質が増えます。心から笑えなくても、声を出して笑うだけで同じ効果があります。

 Q 上司や周囲の人が気を付けることは?

 A 大型連休明けの出勤はストレスが大きいことをまず念頭に置いてください。運動でも、突然ハードな競技をさせるとけがをしますよね。最初から高い効率を求めないように。ストレスを訴える人への対応は、その人のタイプを見極めることが大切です。話をよく聞き共感してあげることでストレスを緩和できる場合や、理論的な説明で効果が出るケースがあります。

 普段の接し方では、ほめることを忘れずに。自尊感情の高まりがストレス耐性を生み、不得意分野にも挑戦しようという意欲につながります。

 お助けいただき、ありがとうございました。

西日本新聞社

最終更新:5/8(月) 11:00

西日本新聞