ここから本文です

【MLB】イチローは狙えば本塁打を量産できたのか? 米メディアがデータを基に分析

Full-Count 5/8(月) 21:01配信

イチローの「正しい」選択…「パワーヒッターになれたのか?」、可能性を探る

 今季メジャー17年目のシーズンを迎えているマーリンズのイチロー外野手。通算本塁打数は115本ながら、打撃練習で柵越えをいとも簡単に連発することから、オールスターのホームラン競争に出れば優勝候補の本命と地元メディアで報じられることもある。マーリンズ移籍後、古巣マリナーズの本拠地セーフコ・フィールドに初めて凱旋した今季は、3連戦最終戦の4月19日に最終打席で本塁打を放つなど、節目での一発も多い。

【動画】MLB公式ツイッターが投稿した、凱旋シアトルで今季初本塁打を放つイチロー

 アメリカの野球解析メディア「ファングラフス」では、このほど「イチローがパワーヒッターになることはできたのか?」とのタイトルで記事を掲載。イチロー自身が2007年に米メディアに対して「もしも、打率.220でよければ、40本打てるかもしれません。でも、誰もそれを望んではいない」と話していたいことを紹介した上で、安打製造機に対する「IF」を特集している。
 
 今回の特集で抽出されたのは、ホームランに重要な要素となるインパクト直後の打球のスピードと打球の発射角度。42歳でシーズンインした2016年のデータから分析している。

 まず、イチローの打席では、打球の発射角度では0~10度が最も多かったという。ゴロとフライの打球の割合は2対1。スピードを生かしたグラウンドボールヒッターのイチローだけに、メジャーの打者で28位の数値だったというデータが出ている。
 
 比較対象となったのは「野球史上でも極端なフライボールヒッター」とされているパドレスのライアン・シンフ内野手。昨季メジャーデビューしたシンフは89試合で20本塁打を記録し、今季ここまで28試合で7本塁打をマーク。シンフが最高の打球の速度を記録した打撃では、発射角は30度に集中しているという。

好打者ボットは「いろいろな事を試すことで時間を浪費している選手もいる」と証言

 記事では「これはシンフが高い発射角度で最高のコンタクトを生み出すことができるスイングを形成しているという事実を反映している」と分析。そして「彼はパワーヒッターでホームランを狙うタイプ。ホームランを生み出す最高の角度は20度から30度だ。彼のアプローチは、彼が求める結果、そして彼独自のピークの角度と合致している」と結論づけている。 

 その一方で、42歳のイチローと29歳のシンフを単純比較する無意味さも理解しており、若き日のイチローが105マイル(約169キロ)の打球を常時放ち、フライを打つ回数を増やせば、ホームランの数はそれだけ増えていたという仮説も紹介。ただ、グランドボールヒッターのイチローがフライボールを量産するためには、当然、スイングを大幅に修正する必要が出てくるだろう。そこで、レッズの好打者ジョーイ・ボット内野手の言葉を紹介している。 

「常に新しい打撃のスタイルに挑戦しているために、自分の時間をいたずらに費やし、最高の自分を表現するチャンスを逃してメジャーで成功できず、最高のプレーを見せることができない選手たちを見ると、心配になるんだ。そんなことをしている選手をたくさん見てきた。誰もが美談は話題にするけれど、いろいろな事を試すことで時間を浪費している選手のしょうもない話もたくさんあるんだよ」 

 このように、ボットは打撃スタイルのモデルチェンジを頻繁に繰り返すリスクについて、否定的なコメントを残している。そして、特集ではグラウンドボールヒッターからフライボールヒッターへの転身を試みているアスレチックスのヨンデル・アロンソ内野手のデータを提示。アロンソは、2016年の打撃で一番多い打球の発射角は0度近辺で、発射角と初速のチャートは「イチローに似ている」というが、フライとゴロの割合は1対1.3だったという。

1/2ページ

最終更新:5/8(月) 21:01

Full-Count