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慰安婦報告書を見てみれば…韓日合意は“外交成果”

ハンギョレ新聞 5/8(月) 6:52配信

少女像撤去・合意不可逆性を強弁 韓日合意「外交的成果」政府庇う 日本が賠償ではないとする10億円 「社会反省金であり事実上の賠償金」 韓国政府、論議起きるや「筆者の個人的見解」

 4日、女性家族部が韓国政府としては25年ぶりに出した「日本軍慰安婦被害者問題に関する報告書」は、その形式、内容、時期の3側面から議論になった。政府側の公式見解を記述した白書ではなく、民間報告書であるうえに、新政府発足をわずか6日後に控えて発刊したためだ。内容面でも激しい論争の渦中にある2015年「12・28韓日合意」と関連して、朴槿恵(パク・クネ)政権のこれまでの立場を防御することに重点を置いたものと評価されている。特に研究総責任者であるイ・ウォンドク国民大教授が作成した“第9章”に批判が集中している。報告書の内容に反発した歴史部門の研究責任者イ・シンチョル成均館大教授も「5章と9章が特に問題」と指摘した。

 慰安婦問題の解決案に関してまとめた9章は韓日合意の成果を強調している。「落第点水準の慰安婦認識を持った安倍首相から、政府の責任認定と謝罪・反省表明を文書の形で引き出したことは、それなりの外交的成果と言える」(212ページ)となっている。

 少女像撤去問題、合意の不可逆性のような争点でも、報告書は韓国政府の肩を持つ。「慰安婦問題の本質でもない“少女像”や“不可逆性”に対する言及がなぜ合意文に入ったのかも、不満と批判の対象になっている。推測するに、合意の本質と言える前半部(日本政府の責任認定など)を韓国側が勝ち取るために、日本側が執拗に要求する後半部をやむをえず受け入れたものと考えられる」(213ページ)

 韓日合意によって被害者の訴訟行為などが難しくなったという関連団体の批判に対しても、報告書は「過度な拡大解釈」と一蹴した。「合意文で言及した最終的解決の意味は、今回の合意が確実に履行されるという前提の下で、韓日両政府が外交交渉の議題や争点としてはこれ以上慰安婦問題を扱わないとしたものだ。(…)したがって、この合意によって被害者の訴訟行為(…)等は何らの制約を受けないものと解釈される。(…)日本側が韓国側にクツワをはめたというような過度な拡大解釈は適切でないと見る」(214ページ)

 少女像問題と関連しては「細心な解釈」も注文した。「合意文では『慰安婦』問題の解決という全体的な脈絡で『韓国政府でも可能な対応方向について関連団体との協議などを通して適切に解決されるよう努力する』としたのみであり、決して少女像の撤去を約束したものではない」として「少女像の処理問題はこの『本質合意』(日本政府の公式謝罪と補償)が誠実に履行される時に初めて検討される『付随合意』に過ぎない」(214ページ)と書いた。また、日本政府が一貫して「賠償ではない」として否認する10億円についても、報告書は「事実上の賠償金」と規定した。「10億円は基本的に日本が国家次元で加害責任を認め謝罪反省する意味で政府の予算措置で出したものであるから、謝罪、反省金であり『事実上』の賠償金」(215ページ)と書いた。

 報告書が論議に包まれると女性家族部は、「はじめに」に各章別の執筆者を明記し、9章はイ・ウォンドク教授の個人的見解であることを明らかにして、5日に再発刊した。

パク・ギヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:5/8(月) 6:52

ハンギョレ新聞