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日本、ADBに4000万ドルを出資…中国AIIBを牽制

ハンギョレ新聞 5/8(月) 6:53配信

麻生副首相「質の高いインフラ」強調し中国牽制 ASEANには4兆円規模の通貨スワップも提案

 日本が自国の主導する金融機関であるアジア開発銀行(ADB)に4000万ドル(約45億円)を出資すると宣言した。中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の影響力拡大を牽制するための措置と見られる。

 麻生太郎副首相兼財務相は6日、横浜で開かれたアジア開発銀行総会で「アジアのインフラ需要は今後15年間で26兆ドルに達すると見られる。質の高いインフラ整備のためにアジア開発銀行を強化してゆく」と話した。麻生副首相はこのために、アジア開発銀行に「高度技術支援基金」を設立し、日本がこの基金に今後2年間で4000万ドルを出すと明らかにした。

 アジア開発銀行は、日本が第2次大戦敗戦後の戦後復興に成功した1966年に、米国と共に設立した金融機関だ。歴代総裁がすべて日本人という事実からわかるように、日本が主導しアジア地域で大きな影響力を行使してきた。

 だが、中国が2015年にアジアインフラ投資銀行を設立し、領域内の主導権競争が始まった。中国主導のアジアインフラ投資銀行は設立から2年も経ずに加盟国が70カ国に増え、アジア開発銀行の加盟国67カ国を上回った。アジア開発銀行には中国も参加しているが、アジアインフラ投資銀行には日本は参加していない。

 麻生副首相が演説で「質の高いインフラ」に言及した点も、中国主導のアジアインフラ投資銀行を意識しての発言だ。日本が物量では中国に遅れを取るが、技術力を基準とした投資の質では日本が上回っているということを強調するためだ。日本が中国より上回っていると見る環境技術などでの支援を通じて、中国主導のアジアインフラ投資銀行とは異なる存在感を占めそうとしたのだ。

 だが、質だけを強調したのではアジアインフラ投資銀行の牽制は難しいという意見もある。元アジア開発銀行研究所長である河合正弘氏は読売新聞に「アジア開発銀行が質の高いインフラを指向するのは妥当だが、それだけでは量が足りない。民間投資を誘致できる開発案件を作ることが重要だ」と話した。

 日本は5日に横浜で開かれた韓中日ASEAN(東南アジア諸国連合)財務長官・中央銀行総裁会議で、東南アジア国家に対し、通貨危機の発生に備えた4兆円規模の通貨スワップの締結も提案した。日本はこれに関心を示す国々と二者協定の締結を推進する計画だが、相手国の通貨急落が憂慮される場合にはドルまたは円を提供する内容だ。円を提供する通貨スワップを提案した背景には、東南アジアで中国元の影響力拡大を牽制しようとする意図がある。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:5/8(月) 6:53

ハンギョレ新聞