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まとめサイト問題、広告会社の責任は? 電通幹部「品質判断は難しい」「電話ボックスのチラシと同じ」

5/10(水) 7:10配信

withnews

 不正確な情報がネットに流れるフェイクニュース。「戦犯」のひとりとしてやり玉に挙がるのが広告です。いいかげんな情報にも広告がつくがために、悪循環を断ち切れないと指摘されています。そんな現状を広告業界はどう見ているのか。電通でデジタル広告を統括するデジタルアカウント室局長補(取材当時)の植村祐嗣さんに聞きました。(朝日新聞社会部記者・田玉恵美)

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媒体や広告主によって違う線引き

――偽ニュース問題では広告も批判の矢面に立たされています。

 偽ニュースなどに広告費が流れ込んでいるのではとの批判をはじめ、世界的にデジタルメディアやデジタル広告への信頼性に疑問の声が上がっています。

――WELQ(ウェルク)問題では、医療関係者の監修を受けずに医療・健康情報が拡散しました。

 さすがに今回のようにメディア側が責任を認めている場合、広告会社として広告主の企業に提案はできません。事件化していなくても情報の誤認が疑われる場合の提案も差し控えるでしょう。

 しかし、違法は論外としてメディアの品質判断が分かれる場合は難しいところです。我々にできることは広告主にちゃんと免責説明をするということです。「こういう媒体にでると御社の評判が悪くなる可能性がありますけれど、それを覚悟の上で出稿するんですよね?」と。

――DeNAの問題に対する広告主の反応は?

 「そういう記事の集められ方だとは知らなかった」という広告主が大半です。ただし、一般論で言えば、効率さえよければ、信頼度のレベルが低くても広告配信数やクリック数が稼げれば構わないという広告主もいることでしょう。

――線引きが広告主によって違う?

 ネット登場以前から、その線引きは違います。偽ニュースの定義も難しいものです。どこまでなにが許容されるのかも媒体や広告主によって違うと思います。

責任を取れる立場にいない

――だから、広告会社に責任はない?

 責任がないのではなく、責任を取れる立場にいません。たとえば、私たちが広告の申し込みをしている朝日新聞の編集方針や実態、記事内容にまで責任を取れませんし、広告会社を経由しない広告取引も増えています。

――できることには限界があると?

 明らかに悪意のある偽情報に広告が掲載されないよう、広告費が流れ込まないように業界全体として最大限の努力をすることは大切です。

 一方で、グレーゾーン的な広告メディアやコンテンツに対する統一的な価値判断や、確信犯的な偽広告の規制はとても難しい。

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最終更新:5/10(水) 7:10
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