ここから本文です

「フリーブックス」閉鎖の立役者? 19歳ニートブロガーが「素直に喜べない」理由

5/10(水) 7:00配信

withnews

 3万5000点超のマンガや小説を、出版社に無断で公開していたウェブサイト「Free Books(フリーブックス)」が話題です。サイトは今月3日、突如閉鎖されました。理由は分かっていません。ただ閉鎖直前、運営元について調べ上げたブログ記事が投稿され、注目を集めていました。書いたのは19歳の「ニート」の男性です。(朝日新聞デジタル編集部・信原 一貴)

パスワード啓発ポスター、なぜか胸キュン少女マンガ風

何が隠れているのか興味

 男性はツイッターで自分を「ニート + ウェブマスター」と紹介しています。ブログに調査記事「『フリーブックス』についてもう少し踏み込んで書く」を投稿したのは、5月2日のことでした。

 前日1日には、何者かが匿名投稿した「フリーブックスとは一体何なのか?」という記事がネットで話題になっていました。

 男性の記事は、さらに運営元について詳細に調べたもので、「実は私も数カ月前からこのサイトを追っていて、もう一歩踏み込んだ情報をこれに付け加える形で書き記したいと思います」と書いています。

 男性はツイッターを通じての取材に、「不適切かもしれませんが、一般的に海賊版コンテンツを扱うサイトは外国人による運営という中、今回日本語で急速な成長を見せてきたフリーブックスの背後に何が隠れているのか、好奇心から調べてみました」と振り返ります。

多数のサイト調査

 男性の記事によると、フリーブックスと同じ運営者とみられる多数のサイトを調べあげ、ペーパーカンパニーとみられる英領バージン諸島の運営会社名を特定。その会社名を手がかりに、運営者が日本のサーバー会社と契約していることを確認。このサーバー会社には、運営者が身元確認のために個人情報を提出している可能性があると指摘しました。

 男性は取材に対し「判明したのはペーパーカンパニーの住所と他の運営サイトや、その他のあまり意味をなさない痕跡だけなので、この記事が何か特別な役割を果たしたとは考えていません」と自身の分析を評します。

 しかし運営者に迫る内容の記事は、注目を集めて拡散。はてなブックマークだけで900人超がブックマークしています。

 男性が記事を公開した翌日、突然フリーブックスは閉鎖されました。

また「復活するかも」

 フリーブックスをめぐっては9日、出版各社が著作権法違反の疑いで刑事告訴を検討していると報じられました。

 ただ男性は取材に対して、出版業界と違法サイトとのいたちごっこの恐れを指摘します。

 「出版社側はフリーブックスのようなサイトに対して、潰すだけではなく、存在価値を与えないようにしていくことが必要だと思います。おそらくフリーブックスの後継サイトは現れます。というよりフリーブックス自体が復活するかもしれません」

 「そうなったときにまた潰すのか、それとも、もっと良いサイトを自分らで作って海賊版から客を取り戻すのか。そこで大きく変わると思います」

最終更新:5/10(水) 7:23
withnews