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幼児教育センター、設置自治体はわずか4%…未設置は「設立予定なし」

5/9(火) 16:15配信

リセマム

 文部科学省は5月8日、平成28年度「幼児教育の推進体制構築事業」の実施にかかわる調査分析事業の成果報告書を公表した。幼児教育センターを設置している自治体は全体の4%で、未設置の1,032自治体のうち95%は「設立は予定してない」ことがわかった。

幼児教育センターの設置

 「幼児教育の推進体制構築事業」は、幼稚園、保育所、認定こども園などを巡回して助言などを行う「幼児教育アドバイザー」の育成・配置に関する調査研究、地域の幼児教育の拠点となる「幼児教育センター」の設置に関する調査研究のほか、幼児教育の質の向上を図るために必要な推進体制に関する調査研究を行い、その成果を普及するという取組み。秋田県や大阪府、前橋市、千葉県教育委員会など25の地方公共団体に採択されており、委託期間は平成31年3月末日まで。

 公表された成果報告書は、文部科学省からの委託を受け、東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センターが実施した現地調査およびアンケート調査の結果をまとめたもの。報告書の第1章にて、現地調査を実施した秋田県、静岡県、高知県、静岡県御殿場市、 三重県名張市、京都府舞鶴市の取組みについて記している。各県・市の幼児・保育行政に関する組織や特徴的な事業、幼保推進体制構築に向けての今後の課題などを閲覧できる。

 第2章では、全国の都道府県および市区町村(有効回答数:1,097自治体)を対象とするアンケート調査の結果を記載。幼児教育センターを設置している自治体は全体のわずか4%で、未設置の1,032自治体のうち95%は「設立は予定してない」と回答した。

 センターが設置されている場合、81%の所管部局が教育委員会となっており、センター設置で重要な役割を果たした部局などでも教育委員会がもっとも多かった。センターの予算総額は「1,000万円以上」が47%、「300万円未満」が28%、「300~999万円」が25%。

 幼児教育アドバイザーの配置については、8割以上の自治体が配置数「0人」と答えた。幼児教育担当の指導主事の配置数は、「0人」が51%、「1~5人」が48%、「6人以上」が1%。アドバイザーを育成するための研修を行っている自治体は、626自治体のうち4%だった。

 第3章では、現地調査とアンケート調査の結果を踏まえて、幼児教育推進体制の構築・ 充実に向けて検討すべきことを提示。義務教育ではない幼児教育・保育は、県費負担教職員制度が存在しないことに加え、公立・私立といった設置主体、幼稚園・保育所・こども園などの設置形態が多様で地域差が大きいことが重要な制度的特徴だという。

 指導体制の充実・強化を図る際にもこうした特徴がさまざまな面で影響を与える可能性があるため、当面はこれらの制度的な特徴・特性を十分に考慮しながら、幼児教育の指導体制の充実・強化の方策を考えていく必要があるとしている。

《リセマム 黄金崎綾乃》

最終更新:5/9(火) 16:15
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