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巨人、逆指名組の“功罪” 2軍落ちの内海&打棒急落の阿部…“特約つき”コーチの副作用も

夕刊フジ 5/9(火) 16:56配信

 近年の常勝巨人を支えてきたのが、FA(フリーエージェント)戦士と逆指名組。だが現役引退後もチームに残り、若手の育成に悪影響を及ぼしているとの指摘がある。

 7日の中日戦(ナゴヤドーム)に先発した内海哲也投手(35)は、4回5失点で3敗目(1勝)。チームの連勝を2で止め、「いい流れでバトンをもらったのにチームに迷惑をかけた。(調子は)悪くなかったが、粘りきれなかった」。2013年を最後に2ケタ勝利から遠ざかるベテラン左腕は、2軍落ちとなった。

 打線も8回まで三塁も踏めず。4番の阿部慎之助内野手(38)は2度の得点圏を含め、4打数無安打に終わった。開幕当初は絶好調で3、4月は打率・305、5本塁打、24打点の荒稼ぎ。だが脚部の状態悪化に伴い今月は打率1割台、0本、1打点と急激に調子を落としている。

 1993年に始まった逆指名(01年から自由獲得枠、04年から希望入団枠)制度で巨人に入った22選手のうち、最後の生き残りが内海と阿部だ。巨人の資金力とブランド力を存分に生かせる、金の卵の入手経路は06年を最後に廃止。即戦力ルーキーとFA補強への依存が、若手を根気強く育てる土壌を失わせたとの見方もあるが、ひとつの時代が終わりつつある。

 一方で他球団のフロント関係者は、次のように辛辣な持論を展開する。

 「巨人の若手が育たないのは、ダメでもクビにならないコーチが悪い。逆指名やFAのときに『一生面倒を見る』って言われて入ってきてるから、大きな問題さえ起こさなければ立場は安泰。そりゃ、教え方も無難になるよ。外から見ていても、いざというとき責任を取らされるのは、自分の色を出して指導した外様のコーチばかりだ」

 “特約つき”コーチに指導力がないともかぎらないが、この関係者は若手育成にマイナス面の方が大きいとみている。

 戦力強化に即効性のあるFAや逆指名の甘い蜜が、副作用として後々まで毒となるのか。当時の“特約”に関与していない現フロントが、そうしたしがらみの後始末に追われる構図は気の毒だ。 (笹森倫)

最終更新:5/9(火) 16:56

夕刊フジ