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日本統治時代建設の官舎、レストランに変身 グルメと歴史を味わう/台湾

5/9(火) 18:50配信

中央社フォーカス台湾

(台北 9日 中央社)台北市の中心部、台北メトロ(MRT)中正紀念堂駅と古亭駅の間にある通りを歩くと、ひっそりと佇む和洋折衷の屋敷が目に留まる。日本統治時代に官舎として建設されたこの建物は戦後、「抗日戦神」と呼ばれた孫立人将軍の官舎などとして使用され、これまでの台湾の歴史を目撃してきた。現在はレストランや展示スペースとして新たな息吹を吹き込まれ、来館者に歴史情緒あふれる空間を提供している。

現在「孫立人将軍官邸」と命名されているこの建物は1907(明治40)年、台湾総督府(現総統府)や台北州庁(現監察院)などを手掛けた建築家、森山松之助の設計により、台湾総督府土木局水道課長の宿舎として建設。1922年に「台湾軍司令官官邸」に変更された。戦後の1947年には中華民国国軍に移管され、1949年に当時台湾防衛司令だった孫立人が新たな主人となった。

孫将軍は台湾で新兵の訓練に取り組み、軍の近代化に力を注ぐなど、台湾防衛の後ろ盾を固めた。だが1955年、クーデターを計画する部下を野放しにしたと濡れ衣を着せられたために引責辞任し、官邸内に軟禁された。官邸は数十年にわたり封鎖された後、陸軍軍官倶楽部に変更。1998年に「陸軍聯誼庁」に改称され、一般開放されるようになった。

近年孫将軍に対する歴史的評価に再度注目が集まっているのを受け、台北市政府は2004年、官邸を市定古跡に登録。建物を所有する国防部陸軍司令部は約5000万台湾元(約1億8800万円)を投じて大規模な修繕工事を行い、かつての姿をよみがえらせた。

同所では孫将軍に関連する写真などを紹介する特別展が6日に開幕。来月6日まで開かれる。

(編集:名切千絵)

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