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三菱重工、営業利益51.4%減 円高あおり、MRJ開発費が増加

SankeiBiz 5/10(水) 8:15配信

 造船重機大手5社の2017年3月期連結決算が9日、出そろった。造船事業が苦戦したほか、円高が重荷となり、本業のもうけを示す営業利益はIHIを除く4社が減益となった。売上高は、全社で減収となった。

 同日決算を発表した最大手の三菱重工業は、売上高が前期比3.3%減の3兆9140億円、営業利益が51.4%減の1505億円で減収減益となった。円高のほか、造船事業で液化天然ガス(LNG)船のコストがかさみ、工期が遅れたことが響いた。1月に5度目の納入延期を発表したジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」の開発費増加や、民間航空機向け部材の需要減も収益を悪化させた。このため、16年3月期に545億円の黒字だった「交通・輸送部門」は519億円の赤字に転落した。

 最終利益は、建造が遅れた大型客船の追加損失を計上した一方、横浜市の高層ビルや不動産子会社の売却益を計上し、37.4%増の877億円となった。

 川崎重工業は、造船を中心とする「海洋船舶部門」の営業損失が79億円から214億円に拡大。円高も約300億円の減益要因となった。ブラジルの合弁会社で建造した海底油田掘削船の代金回収が、顧客の経営悪化で滞ったことなどが響いた。

 IHIは、5社の中で唯一、営業増益を確保。自動車用の過給器などが好調だったほか、LNG船用タンクなどの海洋構造物事業の損失が減った。

 18年3月期は全社が営業増益を予想、売上高も三井造船以外が増収を見込む。

 三菱重工は売上高が4兆1500億円、営業利益が2300億円となる見通しだ。ただ、同社はこれまで5兆円の売上高目標を掲げていた。宮永俊一社長は会見で、「世界経済が不透明さを増している」と下方修正の理由を語った。

最終更新:5/10(水) 8:15

SankeiBiz