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森林伐採の可能範囲拡大 林業担い手不足課題 国の対応策示されず

福島民報 5/9(火) 10:21配信

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難区域が解除された市町村では、林業の担い手確保が大きな課題となっている。市町村は福島県の「ふくしま森林再生事業」を活用して森林整備を進めているが、人手不足で十分に手が回らないケースも出てきている。一部市町村は国に支援を求めるが、現時点で具体的な対応策は示されていない。
 県の統計によると、原発事故に伴う避難区域が全て解除された5市町村のうち、楢葉町は原発事故前の平成22年に7781立方メートル、川内村では4539立方メートルの木材を生産していたが、26年にはいずれもゼロとなった。広野町は3406立方メートルから40立方メートル、川俣町は1万3805立方メートルから1075立方メートル、田村市は5万1912立方メートルから3万8563立方メートルに減少した。
 ふくしま森林再生事業は国の財源で除染する「汚染状況重点調査地域」を主とした山林を対象としている。25年度以降、県内各地で間伐や除伐、表土の流出防止などで森林整備を進めている。
 川内村では森林数千ヘクタールを整備する必要があるが、担い手が少なく村が年間に発注できるのは50ヘクタールほどにとどまる。林野庁に支援の充実化を求めたが、現時点で回答はないという。
 広野町も整備面積は年間で50ヘクタール程度に限られる。町の関係者は「人手不足を解消したいが、厳しい現状だ」と嘆いた。

福島民報社

最終更新:5/9(火) 10:41

福島民報