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新たな発見につながるか、土星探査機カッシーニからの新画像

5/9(火) 7:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

土星から届いた新たな画像は、小さく、粗く、ぱっとしない。しかし、これは史上最も至近距離から撮影された土星の画像だ。土星の大気にできた巨大な渦の様子がはっきりと確認できる。

NASAの土星探査機カッシーニは4月26日、「ring crossing(リング・クロッシング)」と呼ばれる土星と土星の環(わ)の一番内側の間を通り抜ける、危険を伴う観測飛行を開始した。

「画像が送られてきてすぐ、我々は今までに見たことのない土星の画像を目にした。探査を始めて13年近く経ってもなお、土星は驚きに満ちている」

これらの画像は、カッシーニが未知の領域を飛行して得た、そして今も収集を続けているデータのほんの一部だ。

「グランド・フィナーレ」と呼ばれる今回のミッションでは、カッシーニは、土星と土星の環の間を22回通り抜けることで、この隙間領域にかつてないほど接近し、これまでに得られなかった新たな発見を目指す。

そして原子力をその動力とするカッシーニは、2017年9月15日に土星の厚い大気に突入し、燃え尽きる。

カッシーニの最期は計画されたものだ。NASAは燃料がなくなったカッシーニが土星の衛星に墜落し、環境を汚染してしまうことを懸念している。土星の衛星、エンケラドスやタイタンには、地表を覆う氷の下に海の存在が指摘されており、生命が存在する可能性がある。
NASAジェット推進研究所でカッシーニ・プロジェクトの科学エンジニアを務めるジョー・ピテスキー(Jo Pitesky)氏は、Business Insiderへのメールで語った。

土星の新たな映像

下の動画は、ジェイソン・メイジャー(Jason Major)氏がTwitterに投稿(https://twitter.com/JPMajor/status/857610792769912832
)したもので、カッシーニが土星の北極点上空を飛行したときに撮影したものだ。この時、カッシーニは時速7万6800マイル(時速約12万4000キロ)で飛行していた。これは銃弾の約45倍以上のスピードだ。

NASAジェット推進研究所の広報担当者、プレストン・ダイクス(Preston Dyches)氏によると、カッシーニは大きく、鮮明な画像を撮影することもできたが、敢えて低画質での撮影が選択された。

「今回の撮影は、画像サイズを半分にして行った。撮影時間を短縮するためだ」とダイクス氏は述べた。さらに、カラー撮影も行っていないと付け加えた。「(探査機の)すぐ下で、猛スピードで動いている物体を撮影するためだ」

カッシーニから送られてきた画像はこれだけではない。

カッシーニは、土星と土星の環の間を通り抜ける前に、地球の直径の2倍におよぶ六角形の渦の新しい映像を撮影した。ダイクス氏によると、科学者たちは新しい映像の解析に取り組んでいる。ただし、公開時期は未定だ。

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