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首相「TPP11主導」 野党は慎重対応要求 衆院予算委

5/9(火) 7:00配信

日本農業新聞

 衆院予算委員会は8日、「安倍内閣の基本姿勢」をテーマに集中審議をした。米国が離脱した環太平洋連携協定(TPP)について、安倍晋三首相は「わが国が持つ求心力を生かしながら、各国と緊密に連携し、あらゆる選択肢を排除せず、何がベストか議論をしていく」と述べ、米国を除く11カ国による発効を主導する方針を表明。野党は「日本にメリットがない」などと慎重な対応を求めた。

 この日の委員会では民進党の福島伸享氏(衆・比例北関東)が、日本政府が目指している、米国を除く11カ国によるTPP発効を取り上げた。

 11カ国は2、3日にカナダ・トロントで事務レベル会合を開いて対応を協議した。これに関し、安倍首相は「TPPの意義を踏まえてモメンタム(機運)を失わないよう議論を前に進める必要があることについてコンセンサス(合意)を得た」と強調。その上で「TPPで合意した高いレベルのルールの実現に向けて各国との議論を主導していきたい」と述べた。

 政府は5月下旬にベトナム・ハノイで開かれるTPP閣僚会合で11カ国で一致した方向性を打ち出せるよう議論を主導していく方針。ただ、各国の思惑に違いがあり、調整は容易ではない。安倍首相は「米国が抜けるわけだから、これは新たにクリエーティブ(創造的)に考えていく必要がある」と述べた。

 日本としては、厳しい交渉が予想される米国との2国間交渉を回避し、将来的に米国をTPPの枠組みに引き戻したい考え。だが、米国抜き発効に積極的なのは、オーストラリアやニュージーランドなど農産物輸出国だけに、米国抜きでTPPを前に進める戦略は、かえって日本農業に不利に働く可能性がある。

 福島氏は「(11カ国と)新たにTPPを結んでも(日本に)メリットがない」と指摘。「米国が入らないから11国で(発効)とか、5カ国で先行とか、TPPの枠組みにとらわれた焦った交渉をするよりはじっくりと戦略を練り上げるべきだ」と訴えた。

日本農業新聞

最終更新:5/9(火) 7:00
日本農業新聞

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