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「日台の友好は壊れない」修復された八田與一像、慰霊祭に600人 台湾・台南

西日本新聞 5/9(火) 9:53配信

 台湾農業の恩人と敬愛された日本人土木技師、八田與一(1886~1942)の銅像が壊された事件で、地元の嘉南農田水利会が銅像を修復し8日、銅像と八田夫妻の墓がある台南市の烏山頭ダムで慰霊祭を催した。没後75年の今年は、例年より多い日台の関係者約600人が参列。銅像の修復を喜び「日台の友好は壊れない」と誓い合った。

 八田は日本統治時代の1920年から10年間、約1万6千キロの用水路と当時アジア最大級の烏山頭ダムの建設を指揮した。毎年命日に慰霊祭が開かれてきたが4月中旬、銅像の頭部が切断されているのが見つかった。中国と台湾の統一を主張し、日本の植民地統治を批判する元台北市議の男が切断を認めて出頭。頭部は発見されていないが、台南市内の博物館から複製の銅像の頭部を提供してもらい、慰霊祭までに修復した。

 8日、警察官が警備するダムの入り口付近では、日本の植民地統治を批判する親中国派とそれに反発する人々が集まって、お互いを批判し合う場面もあった。参列した八田の孫、八田修一さん(59)は「(切断された写真を見たときは)言葉が出ず、とても寂しかったが、こんな短期間に修復してもらい感謝している。(80年以上活躍している)ダムのように、日台の友好関係が続くことを期待している」と語った。

=2017/05/09付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:5/9(火) 9:53

西日本新聞