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『ローグ・ワン』日本人スタッフが語る、CGデザインの製作秘話

5/9(火) 13:30配信

ぴあ映画生活

全世界で大ヒットを記録した『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のMovieNEXが発売された。この度、同作にルック・デベロップメント・スーパーバイザーとして参加した日本人スタッフ・折笠彰のインタビューが公開された。

本作はジョージ・ルーカスのアイデアから誕生した『スター・ウォーズ』シリーズの最新作。『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の直前に繰り広げられた、名もなき戦士たち“ローグ・ワン”の戦いを描く。

2008年にインダストリアル・ライト&マジックに入社した折笠は、J・J・エイブラムスの『スター・トレック』をはじめ、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』や『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』にも携わっている。『ローグ・ワン』ではCGモデルの見た目(ルック)をデザインする工程(ルック・デベロップメント)を担当し、スター・デストロイヤーやK-2SO、タイ・ファイターなどを手掛けている。

『ローグ・ワン』には、ダース・ベイダーやデス・スターといったシリーズに馴染みのあるキャラクターやプロダクトが登場する。製作を進めるにあたって折笠は、「『エピソード4』などで出てくる懐かしいモデルをCGによって復活させるにあたり、当時のミニチュア・モデルなどが実際に『どうやって造られたのか?』を追求するのでなく、観客はそれを『どう憶えているのか?』ということを、常に念頭に置きながら再現するように勤めたことです」と、コンセプトを明かす。

実作業で意識した点については「最新のCG技術を駆使して当時製作されたミニチュア・モデルから、かけ離れてしまった物を造るのではなく、我々が“憶えている”懐かしいミニチュア・モデル感を再現しようと心がけました」と説明。製作の際は、オリジナルのエピソードで使用されたプラモデルのパーツやミニチュア・モデルを調査し、『エピソード4,5,6』のVFXスーパーバイザーを担当していたスタッフからライティング方法を確認、鑑賞者が“懐かしい”と感じるデザインをCG上で再現したという。

また、監督のギャレス・エドワーズからは、モデリングに対する具体的なリクエストはなかったと語る。「予告編用のスター・デストロイヤーのシーンを初めて提出した時に、『ミニチュア・モデルみたいでイイね!』とコメントを頂き、自分達が目指している“ルック”に共感してくれたので、本編でどのようにアプローチをして行ったら良いのか方向性が定まりました。ギャレス・エドワーズ監督は、テレビ番組のVFXスタッフとしてキャリアをスタートさせた方なので、我々CGスタッフの苦労をとても良く理解してくれました」

折笠は同作の見所を「『スター・ウォーズ』史上最もリアリティの高い戦闘シーン」と解説し、お気に入りのシーンについて「地上戦、空中戦、そして個人的には自分が最も多くの時間を費やした、末尾の宇宙戦(スペース・バトル)が気に入っています」と語る。さらに「戦闘機パイロットの寄りのシーンには、ゴールドリーダーとレッドリーダーに『エピソード4』で使用されなかった素材を手直しして使ってあり、オリジナル・エピソードに対するオマージュとなっています。私の友人は、ゴールドリーダーとレッドリーダーが再び活躍するのを観て、感無量で涙が出たと言っていました」と、『スター・ウォーズ』ファンにはたまらない演出があることを明かした。

「9年前にILMに入社した時には、まさか『スター・ウォーズ』の製作が復活するとは思っていませんでしたので、残りのエピソード、更にはスピンオフも製作されるというニュースを聞いた時には大変興奮しました」と当時を振り返る折笠。「招待されるのを待っていては何事も始まりません。自ら計画を起こし、それを実行に移す。当たり前のことのように聞こえますが、私はそれが必ず何かの突破口を開くきっかけになると思います。ローグ・ワンも、針に糸を通すような可能性に全てをかけた、無名の戦士達の物語です。『きっと無理だ』と諦める前に、挑戦する勇気を持って欲しいと思います」と日本のクリエイターにエールを送った。

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
デジタル配信中
発売中
MovieNEX初回限定盤:4200円+税
MovieNEXプレミアムBOX(数量限定商品):13000円+税

最終更新:5/9(火) 17:41
ぴあ映画生活